安東では防疫措置が進められている=30日、安東(聯合ニュース)
安東では防疫措置が進められている=30日、安東(聯合ニュース)
【ソウル30日聯合ニュース】農林水産食品部は30日、慶尚北道安東市の農家で飼育されていた韓牛(韓国在来種のウシ)5頭から、口蹄疫(こうていえき)陽性反応が出たと明らかにした。韓牛は全頭殺処分し、農家半径500メートル以内でも予防的殺処分を行っている。
 安東では29日に、2つの養豚場で飼育していた豚の口蹄疫感染が確認されている。今回、感染が確認された韓牛農家との距離は8キロメートルほど。
 農林水産食品部は、口蹄疫緊急行動指針に基づき、慶尚北道と安東市に移動制限措置を取った。口蹄疫発生農家では家畜を殺処分し、周辺の消毒、予察活動など緊急防疫措置を取っている。また、獣医科学検疫院が現場で口蹄疫発生原因などについて精密疫学調査を進めている。
 農林水産食品部は、口蹄疫の拡散を防ぐため、全国84の家畜市場のうち慶尚北道、江原道、忠清北道、慶尚南道の市場を閉鎖した。あわせて、全国の畜産農家で飼育している家畜の臨床観察と消毒など緊急防疫を実施することを決めた。
 今回の口蹄疫発生で、4段階のうち2段階目に該当する危機警報「注意」が発令された。口蹄疫は牛や豚、やぎなど蹄(ひづめ)を持つ偶蹄類(ぐうているい)が感染するウイルス性の急性伝染病で、一度発生すると関連動物・畜産物の貿易が全面的に禁止され、大きな経済被害をもたらす。
 一方、口蹄疫感染が確認されたことを受け、畜産物価格が下落し、出荷量も急激に落ち込んでいる。
 農林水産食品部はによると、今月29日の韓牛出荷量(頭)と競売落札価格(1キロ当たり)は273頭と1万3246ウォン(約966円)で、前月の1日平均(930頭、1万5008ウォン)を大幅に下回っている。消費者価格も500グラム当たり3万4850ウォンと、前月に比べ4423ウォン安くなった。豚肉も今月26日まで安定した出荷量・価格を維持していたが、口蹄疫感染が判明した29日に落ちている。

Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0