胡錦濤国家主席=(AP=聯合ニュース)
胡錦濤国家主席=(AP=聯合ニュース)
【ソウル9日聯合ニュース】中国の胡錦濤国家主席は9日、11日にソウルで開幕する20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)では、「同舟共済(同じ船に乗り一緒に川を渡る)の精神とウィン・ウィンの原則の下、マクロ経済政策協力の強化に集中すべきだ」と述べた。また、G20構成国が心をひとつにして重大な世界の経済課題に対応するという積極的なシグナルを送り、経済発展への自信を高め、世界経済の回復を磐石なものにすべきだと指摘した。訪韓に先立ち、聯合ニュースとの書面インタビューに応じた。2002年の就任以来、韓国メディアとのインタビューに応じたのは今回が初めて。
 胡主席は、G20ソウル・サミットを機に国際金融体制の改革を進め、国際金融市場の監督を強化するとともに、新興国と開発途上国は国際金融機関での発言権と代表性を高めるべきだと指摘。先進国と途上国間の不均衡是正を促し、国連ミレニアム開発目標(MDGs)の実現を政治的な支持で下支えせねばならないと述べた。
 また、保護主義への反対姿勢を改めて表明。世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の均衡の取れた成果を目指し、目標を実現していくと強調した。
 続けて、新興国と途上国間におけるマクロ経済政策の調整問題に言及、「先進国と途上国はG20の枠内で経験を整理し、明白な戦略的目標を討議・樹立し、ウィン・ウィンの精神にのっとり世界経済の強力で持続可能かつ均衡の取れた成長を推進している」と評価した。
 留意すべきはG20が互いに異なる開発段階にあり、経済発展の水準も違う点だと指摘し、「各国の実情を十分に尊重し、互いの関心事にまで目を配ってこそ、マクロ経済政策の調整に向けた措置と行動が効果を上げられる」と指摘した。
 中国は大きな困難の中でも人民元レートの基本的な安定を維持してきたとし、「主動的かつ漸進的、調整可能な原則に基づき人民元の為替形成の体制改革を安定して進めてきた」と強調した。
 周辺国との外交関係と関連しては、交渉と対話で問題に妥当に対処し、解決する姿勢を堅持すると表明。「アジア地域の摩擦と紛争に対し、平和的な交渉を積極的に誘導し、団結と協力の精神を主張する」と強調した。
 韓中関係については、国際と地域の業務で円滑に疎通・調整を行っており、共同利益が拡大を続けていると、満足感を示した。

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