【ソウル2日聯合ニュース】11~12日にソウルで行われる20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)で、経常収支の不均衡是正に向けたガイドラインがどう定められるかが世界の注目を集めている。
 先月23日に慶尚北道・慶州で開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議では、自国の通貨を輸出に有利な安値に誘導する「通貨安競争」に歯止めをかけるため、各国経常収支を一定の水準に抑える目標の導入に合意。各国財相らは、経常収支規模が過度な水準かどうかを判断する基準となるガイドラインについては、G20ソウル・サミットでけりをつけるとした。首脳らが12日の会議で具体的なガイドラインを発表すれば、通貨安競争に終止符が打たれることになる。
 企画財政部とG20サミット準備委員会によると、議長国の韓国政府は経常収支ガイドラインを具体化するため、G20構成国と最後の調整を続けている。
 ガイドラインは、持続可能な均衡成長に向けた各国の政策を相互評価する作業と絡めて作成される見通しだ。政府はG20構成国から持続可能な均衡成長に向けた政策報告書を受け取っており、国際通貨基金(IMF)の分析を踏まえ、経常収支ガイドラインを含めたさまざまな政策手段を集中させている。
 ただ、G20財務相・中央銀行総裁会議で取り上げられた、経常収支の黒字と赤字を国内総生産(GDP)比4%以内に収めるという案を合意に導くには、時間的余裕がないのが実情だ。李明博(イ・ミョンバク)大統領も先のフィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューで、数値目標の設定には即答を避けた。
 そのため、サミットでは経常収支規模を数値的にアプローチするより、過度な不均衡を是正し、経常収支を持続可能な水準で維持するための各種政策手段が提示される可能性が高い。
 また、IMFが作成した政策勧告報告書も、ガイドラインの大枠になるとみられる。IMFは経常収支と経済力を総合的に考慮し、G20構成国を▼先進黒字国(韓国・カナダ・日本など)▼先進赤字国(米国・英国など)▼新興黒字国(中国・インドネシアなど)▼新興赤字国(ブラジル・インドなど)▼巨大原油輸出国(ロシア・サウジアラビアなど)の5グループに分け、通貨と経常収支に対する政策を勧告した。
 サミットではこのうち、新興黒字国と先進赤字国が不均衡是正のための主要政策勧告対象になると伝えられた。

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