地下鉄駅で警備にあたる警察特攻隊=(聯合ニュース)
地下鉄駅で警備にあたる警察特攻隊=(聯合ニュース)
【ソウル31日聯合ニュース】11月にソウルで開催される20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)を前に、警察が警備・警護体制を強化している。
 開幕日が迫り、会場のCOEX(韓国総合展示場)だけでなく、地下鉄など公共施設も武装した警察特攻隊が巡回し、空港警備には装甲車を動員するなど、警戒態勢が敷かれた。
 警察は今年初めに「G20企画チーム」を設置し、警護・警備戦略の準備に着手。9月からは警察作戦本部を発足するなど、段階的に対応体制を強化してきた。警察はG20ソウル・サミットが終了するまで、会場周辺を中心に警備人数を増やし、テロ防止活動を徐々に強化する計画だ。
 開幕5日前は全国の警察に最高水準の警戒令を発令し、地方からも警備に当たる警察官をソウルに集結させる方針だ。規模は戦闘警察・義務警察200中隊など、約5万人に達する見通し。
 開幕3日前からはCOEXの半径600メートル圏内に高さ2.2メートルの安全防護壁を設置し、部外者の立ち入りを制限する。また、会場の半径2キロメートルが警護安全区域に設定され、超軽量飛行体の飛行が禁止されるほか、漢江での船舶運航も制限される。
 各国首脳の宿泊ホテルは出入り口を一つにし、出入りする車両を検問、検索する。テロ防止のため郵便物の客室配送も制限される。
 警察は対テロ活動のほか、集会やデモにも備えなければならず、交通対策にも苦心している。
 国内の81の市民団体が「G20対応民衆行動」を結成し、G20ソウル・サミット期間中に反対デモの開催を計画している。警察は、同団体と連携し過激なデモを行う可能性が高い外国人の入国を禁止した。昨年9月に米ピッツバーグで行われたG20サミット当時に逮捕された184人を含め、外国人204人の入国が禁じられた。また、韓国に滞在していた外国人のうち、サミットの安全を脅かす恐れがある外国人を国外追放した。
 交通対策も困難な状況が予想される。ソウル市内は常に交通渋滞が発生する上、G20サミットが相対的に渋滞の激しい木曜日と金曜日に開かれるためだ。主要出席者が移動する際は専用道路を設け、一時的に運用するなどの交通規制が必要となる。警護と警備に万全を期しながらも、市民の不便を最小限に抑えなければならない。また、公共交通手段の利用など、市民の自主的な協力も求められる。
 警察は、会場付近での乗用車運行を減らすため、公共交通を増便し、無料で利用できるようにする案も検討を進めている。また、会場周辺の小・中学校の休校、登校時間と出勤時間の調整、公務員のマイカー通勤制限などを行い、交通量を減らす考えだ。

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