暴力行為に関する会見を行うキリスト教団体。中国の脱北者人権政策を非難していた市民団体に投げつけられた物などを紹介している=28日、ソウル(聯合)
暴力行為に関する会見を行うキリスト教団体。中国の脱北者人権政策を非難していた市民団体に投げつけられた物などを紹介している=28日、ソウル(聯合)
【ソウル30日聯合】ソウル警察庁は29日、北京オリンピック聖火リレーの会場周辺で暴力を振るった疑いがある中国人容疑者らの写真を確認し、その行方を追っていることを明らかにした。
 27日午後2時ごろ、聖火リレーのスタート地点だった松坡区・オリンピック公園前での聖火リレー阻止集会の会場に向かおうと自転車で移動していた40代の韓国人が集団暴行を受けている。警察は写真を精密判読した結果、こぶしや足、旗ざおなどを使い暴行を加えた疑いを持たれている容疑者3人のうちの1人が、釜山市内の大学に所属する中国人留学生だと特定した。残り2人についても釜山地域から団体で観光バスに乗り上京した事実を把握し、捜査担当チームを釜山に派遣した。警察はこれまでの資料判読と目撃者証言などから、これら中国人に、暴力行為など処罰に関する法律のうち集団暴行の条項が適用される可能性が大きいとみている。これは3年以下の懲役や750万ウォン(約78万円)以下の罰金処罰となる。

 警察はまた、聖火リレーゴール地点前にあるソウル・中区のプラザホテルに設置された防犯カメラ2台を分析し、戦闘警察隊員の頭にけがを負わせた容疑者のうち1人を特定した。27日午後5時20分ごろ、中国人100人余りがプラザホテル内でチベット独立の旗を持っていたチベット人5人を追いかけホテルに乱入した際、止めようとした戦闘警察隊員を暴行した疑い。警察は、容疑者ら一行が慶尚南道のある大学から観光バスに乗ってきた事実を確認し、捜査チームをこの地域にも派遣し、身元調査と追跡作業を進めている。これまで捜査した結果、この容疑者には特殊公務妨害致傷罪(法廷刑3年以上の有期懲役)が適用される可能性が高いとみている。警察関係者は「聖火リレー会場周辺で暴力・違法行為に加担したこうした人物は、収集された証拠やインターネット資料、目撃者の証言資料などを精密分析し、正確に見極めたうえで厳重に司法処理に付す」と話している。

 外国人が国内で犯罪を犯し禁固や懲役刑(執行猶予服務)を言い渡された場合、執行猶予や刑執行満了による釈放後は強制退去させることができる。

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