ソク・ジヨン(Jeannie Suk Gersen)教授の著書「法の再発見」(画像提供:wowkorea)
ソク・ジヨン(Jeannie Suk Gersen)教授の著書「法の再発見」(画像提供:wowkorea)
旧日本軍慰安婦を「売春婦」と説明したハーバード大学ロースクールのラムザイヤー教授。

ジア の最新ニュースまとめ

ハーバード大の学生新聞「クリムゾン」のコラムを含め、色々な反応が出ているが、「人格攻撃」や「印象操作」であり”反論”になっていないものが多い。

一方、同じハーバード大学ロースクールの韓国系の女教授ソク・ジヨン(Jeannie Suk Gersen)氏の反論もあり、注目されている。彼女は「ラムザイヤー論文は韓国人女性の契約書を提示していない」と論文を批判している。これに対して、早稲田大学の有馬哲夫教授が「デイリー新潮」への寄稿文で再反論して話題となっている。

有馬教授がソク教授の反論には、「誤表記」、「公・私文書の混同」、「嘘」があったと痛烈に批判し、「『性奴隷』ではないことはあきらか」と再反論したわけだ。

また、有馬教授は日本人慰安婦と朝鮮人慰安婦が同等に扱われ、慰安婦問題が日本を非難する常套手段となっていると評価した。

有馬教授はソク教授の反論をラムザイヤー教授に対する「アカハラ(アカデミック・ハラスメント)」として「悪質な点を指摘」している。最後には「(ラムザイヤー論文の)批判者であるソク教授は、アジアじゅうの個人宅を回って、ラムザイヤー論文を根底から覆すような『朝鮮人女性の契約書』を提示する義務がある」としている。

有馬教授の反論は鋭く、分かりやすい。特に、終戦直後の米軍資料をもって、ソク教授の反論を細かく再反論している。是非とも読んで頂きたい。慰安婦問題の真実に近づくために、ソク教授も是非、有馬教授に再々反論してみてほしい。

それでは、ハーバード大学のソク・ジヨン(Jeannie Suk Gersen)教授とは誰なのか?

ソク氏は1973年韓国・ソウル生まれの女性。父親は医師で母親は外資系の製薬会社で特別秘書だった。経済的に困窮は無かったが、親は米国移民を選択した。彼女が6歳の時の事だった。

ニューヨークで学校に通いながら、アメリカンバレエ学校(SAB)でバレリーナを夢見て、ジュリアード音楽院の予備校でピアノを専攻したが、親の反対で芸術への夢は叶わなかった。

その後、エール大学で英文学と仏文学を専攻、1995年に卒業した。その後、オックスフォード大学で博士学位をとり、2002年、ハーバード大学のロースクールで法学博士号を取得。2006年、同ロースクールの助教授、2010年には終身教授となった。

著書としては「At Home in the Law」がある。ドメスティック・バイオレンス(家庭内暴力)に関するこの本は、韓国語版としても出版された。「法の再発見」という題名で、副題は「現存する法は犯罪者側であり、新しい法は善良な市民側である!」となっている。

この本に関しては、次のように紹介されている。

「この本は家に関する探検である。私生活の保護のため、侵犯できない空間としての家!しかし、今まで家は男性たちにとって城であり、女性たちにとっては監獄だった!」、「男性が女性に暴力を行使できる場所だった」、「今は政府が家主である男性から女性を保護するために、家に入るべきだ」

世界的な一般人向けの大学講義「TED」にも出演、離婚を通じて結婚の意味を考えるとの講義をしていた。2013年には、韓国で自伝「私が見たかった世界」を出版した。

ハーバード大学ロースクールの同僚教授でありニューヨークタイムズのコラムニストのノア・フェルドマン氏と結婚、2児の母親である。アジア系の女性としては、初のハーバードロースクールの終身教授として、韓国では有名である。

ラムザイヤー教授とソク教授の論争。そして、これからの有馬教授とソク教授の論争は、慰安婦問題の真実が明かされるきっかけとなり、30年間も続いてきた日韓の誤解や反目が終わる絶好のチャンスになるはずだ。
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