映画「サムジングループ英語TOEICクラス」、きょう(21日)公開=女性たちの連帯で“ポジティブな勝利”を描く(画像提供:wowkorea)
映画「サムジングループ英語TOEICクラス」、きょう(21日)公開=女性たちの連帯で“ポジティブな勝利”を描く(画像提供:wowkorea)
高卒女性の下っ端社員たちが力を合わせて“勝利”を勝ち取る。韓国映画「サムジングループ英語TOEICクラス」は、特別ではない平凡な彼女たちが生み出す“勝利”を愉快に描いた。

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21日に公開された「サムジングループ英語TOEICクラス」は1995年に入社して8年目の、ベテランだが万年下っ端社員の女性社員が、社内のTOEICの授業を受けながら会社の不正を暴いていく映画だ。

ウルチロ(乙支路)を闊歩するジャヨン、ユナ、ボラムの姿で始まるこの映画は、90年代の会社生活をリアルに描いている。高卒の女性社員たちは赤紫の制服に着替えて、コーヒーを入れる。この姿を見たユナは冷ややかな視線で、この会社文化に疑問を持つ。ジャヨン、ユナ、ボラムはそれぞれの部署で能力と熱意を見せているものの、高卒という理由で事務補助の役職にとどまっている。ジャヨンよりあとに入社した大卒社員はいつの間にか代理に昇進していた。1995年、グローバル時代を迎え、サムジングループは高卒社員にTOEICで600点以上とれば代理に昇進する機会を与えた。3人を始めとする高卒社員たちは、始業前にTOEICの授業を受けることに情熱を注いだ。

時代背景を詳細に描いたこの映画は、ジャヨンが工場を訪問してから本格的にストーリーが展開していく。下水溝からフェノールが流出するところを目撃したジヨンは、悩んだ末に代理に報告書を提出する。その後、会社を信じて住民たちの合意書を集めて回っていたが、住民たちの様子からジャヨンの疑いは大きくなり、結局事件の真相を解明していく。ジャヨンの動きに同期は「君の行動が他の人のためになれば」と思っていた。ユナとボラムはジェヨンを手伝うために、仲間となる。しかし、下っ端社員が大企業に立ち向かうのはたやすいことではない。

映画はジャヨンのように正直だ。正直な主人公が正義のために駆け抜けるように、この映画も彼女たちをストレートに追いかけていく。3人の行動が自然と“女性の連帯”へとつながっていくが、堂々と立ち向かっていく女性社員たちの姿がこれを象徴している。このような過程を経て、映画は“ポジティブな勝利”を完成させていく。正直なジャヨンと魅力的なユナ、ぼんやりしているが天才なボラム、そして“縁の下の力持ち”として活躍する女性社員たちは愉快に「I can do it!」と声を上げて力を注いでいく。

映画は社会風刺的な面もある一方で、コミカルさも忘れていない。しかし、映画のクライマックスの感動にたどり着くまでに、どんでん返しがありつつも残念さも残った。それでも心が動かされる理由は“女性の連帯”、さらには“平凡な人物たちの連帯”が正義を引き出すからだ。

イ・ジョンピル監督は「ファンタジーなんかではなく、映画の短い時間のあいだに高卒の下っ端女性社員たちが勝利する姿を見せたかった。また目に見えない彼女たちの姿に共感してもらえたらと思う」と説明した。この映画は正義のために「I can do it!」と声を上げ、協力していった彼女たちのまっすぐな教訓を伝えてくれる。上映時間は110分、韓国では21日に公開がスタートした。

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