20代の女性の体重がなんと、終戦直後以下という調査結果が発表されました。

終戦直後というのは戦時中よりも生活が困窮して食べる物に事欠いた点で全国的に栄養不足の人が頻出し、ヤミ市の利用を否定して国からの配給のみで生活していた裁判官が栄養失調で餓死した程の栄養不足の時代です。

20代の女性の体重は最近徐々に低下傾向にあったのですが、とうとう終戦直後という極限状態のこの頃よりも体重が低下してしまったことに、日本栄養士学会の迫和子専務理事は「他の先進国では肥満対策が課題となっているが、日本では若い世代を中心に女性のエネルギー摂取量が減り、肥満者の割合が減っている。世界的にこんな国はない」と指摘しています。

国連食糧農業機関(FAO)によると北朝鮮国民への1日の平均エネルギー供給量は2011年で約2100kcalで、厚労省がまとめた2013年の国民健・康栄養調査による平均エネルギー摂取量は20代女性の場合1628kcalと、あの北朝鮮国民よりも少ないというショッキングな結果です。

どれくらいがやせで、どれくらいからが「標準」なのでしょうか?
肥満か痩せかの指標はBMI値という簡単な数値で求められます。電卓があればすぐに計算できます。

仮に身長158cm、体重48kgの方の場合、身長はメートルに変換して1.58にします。

BMI値=48÷1.58×1.58=19.227・・・・
肥満 BMI値 25以上
標準 BMI値 18.5以上25未満
やせ BMI値 18.5未満

となります。
上記の例示した身長体重は20代の女性では珍しくないかもしれませんが、やせギリギリなラインなのでそれ以上ダイエットしては危険な体重です。

2013年の国民健康・栄養調査では更に、BMI値18.5未満に分類される割合を性別・年代別にみると20代女性が21.5%と最も多く、次いで30代女性も17.6%に上る。

どおりで最近販売されている女性向け衣料のサイズがタイトになったのもこのように、「やせた人が増えたから」というのも一因かもしれません。

太っている人からは羨ましい!という声が聞こえそうですが、やせている人は痩せているなりの悩みがあります。

●「体力がない、暗そう、女性らしくない」など外見で決めつけられる。
●本当に疲れやすい。風邪を引きやすい。
●貧血・立ちくらみ・めまいなどに見舞われることがある

など、過度のやせ過ぎはやはりよくありません
http://www.futoritai.com/mt/archives/2012/09/post_44.html

特に注目したいのが、やせ傾向の方が多いのが20代30代という出産適齢期の女性という点です。妊婦さんになる前から十分な栄養を取っていないと赤ちゃんの健康も左右しかねません。

特に妊娠初期はつわりもまだなく自覚がないまま小食を続けてしまうと低栄養になってしまい、赤ちゃんが先天性の病気を持って生まれてしまうこともありうるのです。

3食しっかりとバランスの取れた食事と適度な運動で健康的な体を目指しましょう。


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