韓米自由貿易協定(FTA)第1回本交渉を終えた金宗フン(キム・ジョンフン)首席代表は9日、定例会見を開き「長い旅程の第1歩を踏み出した。最初のボタンが肝心だがかけ違いはなかった」と交渉結果を評価した。韓米FTAをめぐり国内でも賛否両論が激しく展開されていることに対しては、国民が心と知恵をひとつにして代表団を声援して欲しいと呼びかけた。
 金首席代表は、代表団は国益を最大・極大化していく方針で、その過程で国民の声援を決して裏切ることはないと誓った。同日午前、民主労働党の姜基甲(カン・ギガプ)議員ら反FTA遠征団と面会した席では、「政府は韓米FTAが国益となると確信しており、交渉を成功させるため努力していく」と述べている。

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 国内で論議となっている教育・医療サービス市場の開放については、米国側から「関心はない」との立場を明示してきたと明らかにした。これに関連しある高官交渉関係者は、米国へ渡る韓国人留学生が毎年8万人に及ぶ状況で、教育と医療サービス市場は開放し水準を高めることが韓国にとってはプラスになると指摘、他分野とは異なり米国からの市場開放要求がなかったことを惜しんだ。

 開城工業団地問題について金首席代表は、重要事案であり今後も原産地分野で扱っていくことに変わりはないと述べ、戦略的に様々な条件を考慮し方法と時期を判断していく方針を示した。これは、北朝鮮核問題6カ国協議の再会と進展など、FTAを取り巻く状況が有利に展開することを待ち機会に乗じたい考えと分析される。

 また、カトラー米首席代表が電話会見の際、韓国側に対し医薬品の取引慣行倫理問題を提起したことについては、「そうした問題は米国にも多い」と反論した。

 金首席代表は「第2回本交渉は譲歩案を深く掘り下げていかなければならず、商品数も多い。定例会見を設けることは難しそうだ」と話すなど、次回本交渉の困難を示唆した。交渉団は10日に帰国し来週の国会で交渉結果を報告する。27日には政府関連機関と合同で、製造業・農水産業・サービス・一般議題についての第2回公聴会を行う予定だ。

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