北朝鮮の咸鏡北道高原郡で4月、通信体系の異常と電力不足などで列車の衝突事故が発生し670人余りが死亡したと、北朝鮮専門インターネットメディアのデーリーNKが6日に報じた。
 デーリーNKによると、同日に北朝鮮・清津鉄道管理局傘下の南陽分局機関車隊関係者への電話取材で確認された。この関係者は、高原駅を出発し浮来山駅に向かう貨物列車の出発時間が遅れ逆方向から来た旅客列車と正面衝突したと説明、これは通信体系の異常と電力不足など、鉄道の根本的な問題が原因だと話したという。また、事故発生直後の応急措置と病院搬送がスムーズに行わなかったことから死亡者数がふくらみ、このために高原分局の官吏全員が免職、収監されたと聞いていると付け加えた。この事故で軍人約270人、民間人約400人が死亡したとされる。

 中国吉林省の三合でデイリーNKの取材陣と会った鉄道保守担当職員も「電力不足で正常な運行時間を守れなかったことが最も大きな原因」と話している。

 デイリーNKは北朝鮮民主化ネットワークと非政府組織(NGO)などが2004年12月に設立した北朝鮮ニュース専門のネットメディア。北朝鮮と中国国境地帯で脱北者や救援活動などについて取材、報道している。

 これに先立ち、国内の北朝鮮人権団体が1日、死者1000人に上る列車事故が4月に高原郡浮来山駅近くで発生したと報じていた。

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