その現場を見た人なら誰でも、いつになったら崇礼門の威容を再び見ることができるだろうかと残念に思ったに違いないが、復元に向けた工事は最終段階に差し掛かっている。
崇礼門復元事業の団長を務める文化財庁のチェ・ジョンドク文化財保存局長は6日、復元作業は70%ほど完了しており、現在は楼閣2階の木工事が進められていると説明、予定の期間内に復元を終えられるとの見方を示した。
復元工事の完了は12月13日を予定している。木工事が終われば瓦を取り付け、内部と外部の彩色を終えた後に囲いを取り外す。
現在、物議を醸しているのは「崇礼門火災展示館」の建立問題だ。文化財庁とソウル市は、展示館の必要性は認めながらも、予算の負担割合をめぐり駆け引きを続けている。文化財庁は、政府が3、ソウル市が7の割合で負担すべきだとしている。「他地域の遺跡展示館と同様に3対7にすべき」というのが、文化財庁の主張だ。一方、ソウル市は折半を主張している。
崇礼門が火災に遭った2月10日は「文化財防災の日」に指定されており、今年は文化遺産の防災に関する国際シンポジウム、重要文化財に対する合同消防訓練、安全点検などが実施される。
9日に国立古宮博物館で開催される国際シンポジウムでは、「気候変化と文化遺産」をテーマに国内外専門家の発表や討論が行われる。東京文化財研究所の石崎武志副所長、国際記念物遺跡会議(ICOMOS)危機管理対応委員会のダイアン・ダグラス委員らが出席し、気候変動が文化遺産に及ぼす影響や国際社会の対応事例を紹介する予定だ。
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