【ソウル聯合ニュース】サムスン電子のタブレット型端末「ギャラクシータブ10.1」が特許を侵害しているとして米アップルが販売差し止めを求めていた訴訟で、オーストラリア連邦最高裁判所は9日、アップル側の上告を退け、サムスン勝訴の判断を下した。
 サムスンは今回の決定を受け、間もなく同製品の販売を開始する予定で、「クリスマス特需」が見込まれる。
 アップルは2日、同国連邦裁判所が「ギャラクシータブ10.1」がアップルの特許を侵害したとして販売差し止めの仮処分を下した一審判決を覆し、販売差し止めの取り消しを命じた控訴審判決を不服として、連邦最高裁判所に上告していた。
 サムスン電子関係者によると、最高裁判所がアップルの上告を退けたのは、一審判決に法律的な問題があったため。また、アップルの問題提起が販売指し止め仮処分の基準を満たさなかったという。
 訴訟の争点となったのは「ヒューリスティック」と「マルチタッチ」の関連技術。ヒューリスティックはユーザーのタッチ動作を分析する技術で、マルチタッチは画面をタッチする指をそれぞれ認識し、拡大、縮小、回転などさまざまな動作を可能にする技術だ。
 両技術はサムスン電子が発売しているほとんどのスマートフォン(多機能携帯電話)とタブレット型端末で採用している。サムスン電子が敗訴した場合、スマート機器市場で大きな打撃を受ける懸念があった。
 今回の判決は仮処分に対する上告のため、アップルが本訴訟を提起する可能性があり、アップルの出方が注目される。

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