北朝鮮は13日、補修工事が完了した羅先市羅津港~ロシア極東沿海地方のハサン駅間の鉄道(全長約55キロメートル)で貨物列車の試運転を行った。羅先市の豆満江駅で記念式典を開き、ロ朝両国の高位鉄道関係者らが出席した。
一方、中国は来月、羅津港と中国吉林省・延辺の朝鮮族自治州にある琿春市を結ぶ道路(全長53キロメートル)の補修工事を終える。
道路や鉄道、電力設備、港湾などのインフラ整備が終われば、同経済特区の開発は本軌道に乗る。中ロ両国が同特区のインフラ整備に対し、競い合うように投資しているのは、北朝鮮が開発に本腰を入れ始めた同特区進出で主導権を握ろうとの思惑があるようだ。両国は国家レベルで羅先経済特区への投資を支援している。
中国政府は2000年ごろから東北3省(遼寧、吉林、黒竜江省)の開発に力を入れており、これを北朝鮮の経済開発と連携させることで念願の朝鮮半島東海岸からの航路を確保したい。
ロシアもシベリア鉄道と朝鮮半島縦断鉄道との連結、サハリンなどの天然ガスを北朝鮮経由で韓国に輸送するプロジェクトのほか、不凍港の羅津港を確保するためにも同特区への進出は不可欠だ。
北朝鮮は1990年代から羅先を経済特区に指定していたが、最近は国を挙げて開発を進めている。2009年12月には北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が羅先を訪問し、製造・物流・観光を3大事業として発展させるよう指示した。今年8月に北朝鮮は羅先で国際商品展を開催し、外国人に対する投資説明会を開くなど目を見張るような積極姿勢をみせている。
韓国の経済シンクタンクの研究員は「90年代は意欲だけだった羅先地区の開発だが、今は北朝鮮がしっかり計画を立てて外資も誘致している。成功の可能性は高い」と分析した。
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