【ソウル27日聯合ニュース】2月に漁船で韓国側に漂流した北朝鮮住民を「韓国が強制的に拉致した」と北朝鮮側が主張したことに対し、統一部は27日、「事件を内外的にねつ造することで、内部結束を図り国際社会に北側の無理な主張を押し付ける意図がある」との立場を示した。
 統一部はこの日発表した「週間北朝鮮動向」で、漂流してきた北朝鮮住民31人のうち、韓国への亡命(帰順)を希望した4人の送還問題についても言及した。北朝鮮側が送還を論議する南北赤十字の実務接触を提案したことについて、「赤十字会議などを誘導し、南北対話の再開を強要する含みがある」と切り捨てた。
 北朝鮮住民31人は2月5日、漁船で黄海上の軍事境界線と位置付けられている北方限界線(NLL)を越境。韓国は31人のうち、自由意思と人道主義の原則に基づき、亡命を希望する4人を除いた27人を先月27日に北朝鮮に送還した。
 北朝鮮は今月19日に朝鮮赤十字会中央委員会名義の「真相公開状」を出し、韓国が北朝鮮住民31人を拉致し、亡命工作した揚げ句、一部住民を送還しなかったと非難した。21日には送還された住民が記者会見で同じ主張を繰り返した。
 韓国政府は、「4人が自由意思により亡命を決定した」とし赤十字の会談を拒否した。

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