テレビ朝日のカメラがとらえた正哲氏の姿=2月17日、ソウル(聯合ニュース)<span>
テレビ朝日のカメラがとらえた正哲氏の姿=2月17日、ソウル(聯合ニュース)<span>
【ソウル17日聯合ニュース】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記二男、正哲(ジョンチョル)市が2月にシンガポールを訪れた際、「烽火組」と呼ばれる北朝鮮幹部の子息グループが同行していたと伝えられた。
 北朝鮮の内部動向に詳しい情報筋は17日、「正哲氏は弟の正恩(ジョンウン)氏が金総書記の後継者に内定した後、烽火組との親交を更に深めていると承知している」と明らかにした。正哲氏が英国歌手エリック・クラプトンのコンサートを観覧するためシンガポールを訪れた際も、烽火組の一部メンバーが同行し、滞在費やショッピングの費用すべてを負担したと伝えた。さらに正哲氏と烽火組はマカオやマレーシアにも旅行しており、この3カ国外遊で10万~30万ドルの掛け金でギャンブルを楽しみ、デパートで高額商品を購入したという。
 こうした豪遊の事実は北朝鮮外交官や駐在員の間にも伝わり、非難の声が高まっていると、情報筋は話している。
 2000年代初めに結成された烽火組は、呉克烈(オ・グクリョル)国防委員会副委員長の二男、セヒョン氏、金元弘(キム・ウォンホン)朝鮮人民郡総政治局組織担当副局長の長男、チョル氏らがリーダーと伝えられる。
メンバーの大部分が30代後半から40代前半、金日成総合大学、平壌外国語大学など、北朝鮮の名門大学卒で、現在は国家安全保衛部、人民武力部偵察総局、最高検察所など権力機関や傘下の外貨稼ぎ企業に在職し、偽造紙幣の流通や麻薬の密売などに関与。稼いだ外貨の多くを正恩氏、正哲氏兄弟に渡していると伝えられる。
 中心メンバーには、前駐ジュネーブ北朝鮮代表部大使として金総書記の秘密資金を管理していた李徹(リ・チョル)(現・朝鮮合営投資委員長、本名リ・スヨン)の長男、イルヒョク氏、姜錫柱(カン・ソクチュ)副首相の長男、テソン氏、金忠日(キム・チュンイル)前金正日秘書室長の二男、チョルウン氏、趙明禄(チョ・ミョンロク)前国防委員会第1服委員長の長男、ソンホ氏らの名が挙げられる。
 正恩氏が後継者に内定した後、グループのメンバーらは正恩氏、正哲氏兄弟の私的なパーティーに出席するなどし、正恩氏の周辺にいるというが、対北朝鮮情報筋らは、「現在のところは政治的影響力はほとんど持たない」と話す。また、複数の対北朝鮮情報筋が、烽火組に対する北朝鮮内での評価は相当に否定的だと伝えている。
 ある情報筋は、最も確実な正恩氏の私組織である烽火組が、今後の後継体制の構築過程で、どのような役割を果たすか、親衛隊の役割を務めるかが注目されると話した。

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