権社長はLG電子や米アップルのほかにも、顧客企業の確保に努めていると説明。タブレット型パソコン用のディスプレー分野では、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)や米グーグルなど、取引先を多角化していると紹介した。
LGディスプレーは、6日に開幕する世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で公開予定の次世代3D(3次元)テレビ用パネルに自信を示している。同社とLG化学が特許権を保有している「FPR(Film-type Patterned Retarder、フィルムパターン偏光眼鏡方式)」の3Dテレビパネルが、従来のシャッター眼鏡方式(SG)に取って代わると見込んでいる。
FPR技術はSGの問題点とされていたフリッカー(ちらつき)現象をなくし、クロストーク(左目用と右目用の映像が交ざり合う現象)を最小限に抑えた。また、SG方式と違い電磁波がなく、軽量化した眼鏡で長時間でも3D映画を視聴できる。シャッター眼鏡の価格が50~200ドル(約1万6650円)なのに比べ、偏光眼鏡は20ドル程度と安いのも特徴だ。
権社長は、年内に世界3Dテレビの70%がFPR方式を採用すると予想した。東芝などが開発した裸眼で視聴できる3Dテレビのパネルは高価格の上に技術的な難題を抱えており、商用化には時間がかかると見込んでいる。
LGディスプレーはLG電子をはじめ、東芝、米ビジオ、オランダ・フィリップスなどの海外メーカーにFPR製品を供給する予定だ。海爾(ハイアール)など中国電機大手6社の場合、LGディスプレーのFPR技術を3Dテレビ全製品に取り入れる計画だという。権社長は、SG方式を採用するメーカーも近くFPRに変更せざるを得ないだろうと話している。
次世代ディスプレーの有機発光ダイオード(OLED)事業と関連しては、ことしが過ぎればモバイル用製品の技術面ではサムスン電子と並ぶと見込んだ。テレビ用のOLED製品は来年に本格的に発売する予定で、大規模な市場が形成される時期は2013年くらいになるとの見通しを示した。
LGディスプレーのことしの見通しについては、1~3月期に需要が底を打ち、4~6月期から回復に向かうと予測した。IT製品では首位を記録しており、販売規模より収益性が最も高い会社づくりを目指したいと述べた。
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