【春川19日聯合ニュース】金剛山ダムとして知られる北朝鮮の任南ダムの放流により、北漢江水系の水位が上がり、北漢江水系のダムは一斉に水位調節を行っている。
 韓国水力原子力漢江水力本部などが19日に伝えたところによると、18日午後6時から平和のダム(江原道・楊口郡)流域の流入量が、平時の470トン余りから890トン余りに2倍近く増加したと観測された。任南ダム対応として造られた平和のダムは、水位調節を行う水門が別途に設置されておらず、流入した水はそのまま華川ダム(江原道華川郡)に送り出された。このため華川ダムは18日午後11時から8つの水門を開放し、19日午後12時現在、1秒当たり670トンを放流している。江原道・春川の春川ダムと衣岩ダムも1秒当たり820トンと890トンを下流に送っている。清平ダム(京畿道加平郡)は970トン、八堂ダム(京畿道河南市)は970トン、1390トンを放流中だ。
 漢江水力本部関係者は、18日午後4時40分ごろ任南ダムの水門が開放され、北漢江最北端の橋の水位が上昇しているとの報告を管轄軍部隊から受けたと明らかにした。政府が北朝鮮当局から正式なダム放流の通知を受けていたのかどうかは、同本部では分からないとしている。
 また、北漢江水系のダムは流入した水はすべて下流に送り水位を調節しているため、任南ダム放流による下流地域での被害はないと判断されると述べた。
 漢江水資源研究所は、北朝鮮地域では先の台風と集中豪雨で多くの雨が降ったため、北朝鮮当局が水位調節のため任南ダムを放流したものと推定されると話した。
 任南ダムの放流を受けた清平ダムの水位調節で、19日午前5時23分ごろ下流700メートルの地点で釣りをしていた46歳の男性が酒に酔ったまま寝ていたところ、河川の増水で孤立したが、救助された。
 北朝鮮は2002年1月17日から2月5日まで、予告なく3億5000万トンの水を放流。同年5月31日には任南ダム放流計画を韓国側に通知したうえで、同年6月3日から25日間で3億3100万トンの水を放流している。

Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0