【ソウル1日聯合ニュース】北朝鮮が先ごろ、金正日(キム・ジョンイル)総書記が「先軍(軍事優先)革命領導」を始めたとする8月25日を「先軍節」に制定したと、米政府系放送局のラジオ自由アジア(RFA)が1日に報じた。
 「先軍革命領導」とは、金総書記が1960年8月25日、父親の故・金日成(キム・イルソン)主席とともに「リュ・ギョンス第105戦車師団」を訪問したことを意味する。同師団は朝鮮戦争勃発3日目にして、朝鮮人民軍部隊では初めてソウルに入り込んだ。
 RFAは北朝鮮事情に詳しい消息筋の話として、先月24日の市・郡党委員会で8月25日の「先軍節」制定に対する中央の決定が伝えられ、今後は毎年この日に記念行事が行われると報じた。ただ、対外的に公表されたものではなく、行事も内部でだけ行われるようだ。
 また、両江道・恵山市の機械工場に勤めている住民も「先軍節」の制定を知っていたという。この住民によると、8月25日には午前中だけ仕事をし、午後には集団で講演会と学習会を行った。講演会では「将軍さまの先軍思想を忠実に支持するキム・ジョンウン(金総書記の三男)大将により、わが革命の代が着実に受け継がれている」との発言があったという。
 RFAは、北朝鮮が「先軍節」を記念日に制定したのは、今後のキム・ジョンウン体制でも先軍思想を基本統治理念にする考えを表明したものだと指摘。また、業績の少ないジョンウン氏の「業績づくり」の可能性もあると分析した。
 北朝鮮は昨年4月の最高人民会議(通常国会に相当)第12期第1回会議で憲法を改正し、条文の「共産主義」という言葉を削除し、朝鮮労働党の政治思想である主体思想と先軍思想を指導の指針として併記した。

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