打ち上げから189.2秒後、衛星を保護するフェアリングが分離された。打ち上げ24分38秒後、地球から近くて251.1キロメートル、遠くて3万5857.2キロメートルの楕円型の遷移軌道に乗った。打ち上げ32分38秒後に高度2005.3キロメートルでロケットから分離、38分後の午前7時19分にオーストラリア・ドンガラの地上局との初交信に成功した。交信の結果、衛星の電力状態、内外部装備の温度、搭載体の状態、衛星の姿勢などもすべて良好と確認された。
衛星は軌道上地上局との24時間交信を確保するため、米ハワイ・サウスポイント、イタリア・フチノ、チリ・サンチアゴの地上局と相次ぎ交信していく。
衛星は打ち上げから3時間後に太陽電池パネルの一部を広げ、36時間後から地球をとらえる作業に入る。37時間後、62時間後、101時間後に衛星のエンジンを噴射し、遷移軌道から漂流軌道へと上昇。打ち上げから6日後には太陽電池パネルを完全に広げる。
打ち上げから7日が過ぎると、衛星は最終的な任務体制に入り、通信搭載体のアンテナを広げる。およそ2週間後、漂流軌道で高度を上げ、目標の東経128.2度上空の静止軌道に乗る。その後は各種テストと補正作業を経て、年末から通常の通信、海洋、気象サービスを提供する予定だ。
「千里眼」は、通信・海洋・気象の3機能を同時に搭載した静止軌道複合衛星で、向こう7年間、衛星通信サービスと朝鮮半島周辺の気象、海洋観測の任務を24時間遂行する。国家技術で開発された通信搭載体を搭載しており、宇宙認証を終えれば、韓国は世界で10番目の通信衛星開発国として、次世代衛星放送通信サービスの基盤を備えることになる。
静止軌道海洋観測衛星運営は世界初で、朝鮮半島周辺の海洋・水産情報をリアルタイムで観測し、海洋資源管理、海洋環境保全など海洋領土管理を効果的に支援する。今後、韓国が海洋観測静止軌道衛星分野をリードしていくものと期待がかかる。また、独自の気象衛星保有は世界7番目で、これまで気象衛星情報は外国に依存していたが、今後は高水準の情報提供で、国民生活の安定化に大いに寄与する見通しだ。
政府は気象観測・海洋観測など国家的需要に対応し、任務を連続遂行する後続衛星を韓国主導で開発するため、静止軌道複合衛星開発事業を推進していく計画だ。
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