人工衛星搭載ロケット「羅老」(教育科学技術提供)=(聯合ニュース)
人工衛星搭載ロケット「羅老」(教育科学技術提供)=(聯合ニュース)
【ソウル7日聯合ニュース】韓国初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)」(KSLV-1)の2回目の打ち上げが9日に迫り、期待と緊張が高まっている。成功すれば、韓国は人工衛星を自国から打ち上げた世界10番目の国となる。
 教育科学技術部と韓国航空宇宙研究院は、先ごろ全羅南道高興郡の羅老宇宙センターで政府レベルの総合点検を実施、打ち上げ準備最終段階にあるロケットの総点検、事前準備状況の点検に入った。
 「羅老」の打ち上げは、宇宙開発振興基本計画に基づき、韓国が初めて挑む試験発射プロジェクトとなる。
 航空宇宙研究院は、昨年8月25日の1回目打ち上げに続く今回の打ち上げでも、100キログラム級の科学技術衛星2号(STSAT-2)を「羅老」に搭載し、最低300キロメートル、最高1500キロメートルの地球低軌道に乗せる計画だ。
 9日に予定されている2回目の打ち上げでは、衛星保護用カバーのフェアリングがきちんと作動するかどうかが最大の関心事となっている。
 最初の打ち上げの際、「羅老」は正常に離陸後、1段目(下段)の推進飛行には成功したものの、上段部のフェアリングの片方が分離しないという問題が発生した。衛星の独自制御が不可能になったため、その後の1段目・2段目分離、2段目のキックモーター燃焼、衛星分離が正常に行われたにもかかわらず、搭載された衛星の軌道投入に必要な速度(秒速8キロメートル)を得られなかった。これにより、2段目と衛星はいずれも目標軌道に入れず、大気圏に突入して消滅したものと推定される。
 航空宇宙研究院はこれまで、フェアリング分離駆動装置と火薬装置をつなぐケーブルに放電防止効果の高い製品を使用するなど、フェアリング分離器具の不完全作動改善に最大限の努力を傾けてきた。
 「羅老」の打ち上げ予定時刻は9日午後4時半から午後6時40分の間。気象条件を考慮し、19日までが予備日となっている。
 最終打ち上げ時間は、気象条件と宇宙軌道を回る人工衛星などとの衝突予防までを考慮に入れ、当日に確定される。現在のところ、午後5時前後と予想されている。
 1段目の液体エンジンと2段目のキックモーター(固体モーター)で構成された「羅老」は、遅くとも打ち上げ3日前までに組み立てを終え、54時間前に発射台に移送される。水平にして運搬した後に垂直に立て、発射台に固定される。
 発射台に設置後に燃料と電気系統を含めた総合点検を実施し、打ち上げ前日には最終リハーサルを行う。
 打ち上げ約4時間前からは、発射台の機械と供給装置を連結し、1段目ロケットに用いられる燃料(ケロシン)と酸化剤(液体酸素)の注入、高圧ガス充てんに向けた手続きが開始される。注入と充てんの開始が決定されれば、すべての打ち上げ準備は完了したも同然となる。その後、打ち上げ予定時間の18分前に実際に打ち上げるかどうかの最終決定が下される。
 打ち上げ15分前からは最終カウントダウンに入る。離陸後は音速突破、フェアリング分離、1段目分離、衛星分離まで、自動化システムで「飛行シーケンス」が進められる。
 「羅老」は高度177キロメートルに達すると、衛星を覆っていたフェアリングが分離され、1段目と2段目が切り離される。高度300キロメートル辺りで2段目のキックモーターが燃料を燃焼しつくした後、約1分30秒後に科学技術衛星2号が分離される。
 衛星と地上局(大田KAIST人工衛星研究センター)との初の交信は、打ち上げ約13時間後に行われると予想される。



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