武特別代表は、韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件が北朝鮮の魚雷攻撃によるものと明らかになったことを受け、24日から訪韓している。
会合は、沈没事件の調査結果発表後、国際社会で対北朝鮮制裁に関する世論が浮上するなか、中国側の立場を確認する契機になるという点で注目を浴びた。
会合では沈没事件が主な議題となったが、事件に対する両国の観点や認識には依然として隔たりがあるようだ。
政府当局者が明らかにしたところによると、魏本部長は沈没事件の厳重性と国際社会の共同対応の必要性を強調したが、武特別代表は「朝鮮半島の安定と平和」を強調するあいまいな立場を示した。
この当局者は「中国の立場は明確でなく、よく分からない」とし、中国側は沈没事件への北朝鮮の関与については言及せず、主に朝鮮半島の安定と平和を強調したと伝えた。
また、武特別代表は6カ国協議により大きな関心を示したという。中国側も現時点で6カ国協議について取り上げることができる環境ではないという点に共感はしているものの、6カ国協議再開に向けた意志は非常に強いようだ。
武特別代表は、6カ国協議がうまく進んでいたなら状況は今よりも良かったのではないかとの考えを示したという。6カ国協議が早期に再開されていれば、沈没事件のような挑発行為が起きなかったはずだとの趣旨の発言とも受け取れる。
政府当局者は、中国側が沈没事件に対する最終的な立場を表明するまでにはかなりの時間がかかるのではないかとの見方を示している。しかし、韓国政府は中国側の立場表明が引き続き先延ばしされる場合は、国連安全保障理事会に問題を提起する手続きに入る方針だ。
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