ソウル大学医学部・ゲノム医学研究所の徐廷ソン(ソ・ジョンソン)教授チームは5日、韓国人・日本人・中国人各10人を対象にした「アジア人超高解像度遺伝子コピー数多型地図」を完成させたと明らかにした。
研究チームによると、ヒトは1つの細胞に2コピーの遺伝子を有すると考えられているが、まったくなかったり1コピーしかない場合、3コピー以上存在する場合があり、これをコピー数多型と呼ぶ。言い換えれば、30億個の塩基対で構成されるヒトのゲノムが、数百~1000個以上の単位で一度に抜けたり、増えるケースを指す。
この情報は今後、個人間、人種間の遺伝的な差に基づく医学のカスタマイズを実現するのに役立つと、科学者らはみている。
徐教授チームは今回の研究で、次世代シーケンシング技術(Next Generation Sequencing Technology)に、独自開発した超高密度DNAチップを加える方式で、これまで発見できなかったアジア人固有の遺伝子コピー数多型約3500個を新たに発見したと説明した。アジア人にだけ抜けていたり、増えた遺伝子部分が3500個に達することになる。
研究チームは、アジア人を対象にした超高解像度遺伝子コピー数多型地図が初めて製作され、コピー数多型と疾病の関連性を本格的に研究する基盤を築いたことに意味があると評価している。
今回の研究結果は、英科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」電子版に5日付で掲載された。
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