1999年に仮釈放され、韓国に帰国する権禧老さん(資料写真)=(聯合ニュース)
1999年に仮釈放され、韓国に帰国する権禧老さん(資料写真)=(聯合ニュース)
【釜山26日聯合ニュース】在日韓国人・朝鮮人に対する差別に抗議し日本で犯罪(金禧老事件)を起こし服務、1999年に韓国に永住帰国した権禧老(クォン・ヒロ)元受刑者が26日午前6時50分ごろ、釜山市内の病院で死去した。前立腺がんで闘病中だった。82歳。
 在日韓国人2世の権さんは、1968年2月20日に静岡県で在日同胞を侮辱した暴力団員2人を銃殺した後、近くの旅館で宿泊客らを人質に約88時間にわたり立てこもった末に逮捕された。権さんは当時、韓国人差別を告発するために事件を起こしたとして、日本の警察に謝罪を要求した。1975年に無期懲役を言い渡されたが、韓国で権さん帰国運動が広がり、日本に再入国しないことを条件に1999年に仮釈放され、韓国に帰国した。
 権さんは10日前、自身の釈放運動を主導してきた釜山の僧侶に対し、「刑務所で死ぬところだったのが、おかげさまで父の国で心安らかに死ねることになった」と感謝した後、遺骨の半分を故郷の釜山・影島の海にまき、残りは静岡県の母親の墓に埋めてほしいとの言葉を残したとされる。



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