【バルセロナ17日聯合ニュース】放送通信委員会の崔時仲(チェ・シジュン)委員長が17日、携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス2010(MWC2010)」が開催されているスペイン・バルセロナで、「無線IT強国跳躍に向けたビジョン」を発表した。
  放送通信委は昨年9月、規制緩和に焦点を合わせた「無線インターネット活性化政策」を発表したが、今回のビジョンは本格的な振興政策で、さらに一歩踏み込んだものとなる。
 放送通信委は、スマートフォンの活性化で、無線インターネットの生態系の重心が供給者から消費者に急激にシフトしていると診断した。モバイルコンテンツとソフトウェアを補完しなければ、グローバル無線インターネット市場の変化に適応しリードすることはできないとの認識が、今回のビジョンの根幹となっている。
 放送通信委はまず、モバイルコンテンツ、モバイル広告、スマートフォンなど新たな無線IT需要に、韓国ITファンド(KIF)と放送通信発展基金を集中的に投資することを決めた。KIFは、2002年にKT、SKテレコム、LGテレコムの3社がIT分野投資を前提に設立した。当初は12月に解散する予定だったが、期間を延長し放送通信委が無線ベンチャー投資財源に活用することにした。資産は3616億~3780億ウォン(約287億~300億円)規模。
 崔委員長は、モバイル分野でもNHNやNCソフトのように高付加価値を創出する企業が誕生するよう、政策的に支援していくと説明した。
 これを受け、個人の単独起業の活性化を目指し、「Appセンター」を設立、アプリケーション製作支援や開発者教育などを展開する計画だ。国内のオープンモバイル生態系造成に向け、通信キャリアと端末機製造メーカーがアプリケーションストアの運営などで協力できるようリードする。これと関連し、来月5日にキャリア、メーカー、コンテンツ企業の最高経営責任者(CEO)が出席する懇談会を開催し、具体的な協力案を導出する考えだ。さらに、通信キャリア、製造メーカー、コンテンツ企業と放送通信委で「無線IT活性化専門班」を構成し、細部課題を本格的に推進する。
 放送通信委は、世界市場攻略に向け、無線インターネット技術や標準で、グローバルスタンダードを目指すことに方針を定めた。あわせて、韓国を無線インターネットのテストベッドとし、IT強国としての地位を改めて確立したい考えだ。
 さらに、全国民が手軽にスマートフォンを利用できるよう、最適の無線インターネット環境を構築するため、第3世代(3G)だけでなくワイブロ(モバイルWiMAX)やWiFiなど無線インターネット通信網のカバレッジを拡大し、スマートフォン活性化に適した料金制の導入も検討する。
 崔委員長は、2010年を無線IT強国跳躍の元年とし、特にモバイルベンチャーブームを築きたいと述べた。


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