羅老号発射調査委員会は8日に記者会見を開き、5か月間の調査結果を基にフェアリング非正常分離の原因に関する最終調査結果を発表した。
羅老打ち上げの216秒後、慣性航法誘導装置は正常なフェアリング分離命令を出しており、この命令を受けたフェアリング分離駆動装置も、フェアリング分離装置を駆動させる高電圧電流を正常に出力した。離陸540.8秒後にフェアリングが最終分離されたのは、衛星と羅老上段が衝突したためと推定された。
このため、フェアリング分離命令後、フェアリング分離駆動装置からフェアリング分離装置に高電圧電流が供給される過程で電気配線装置に放電が発生し、分離火薬が216秒で爆発しなかった可能性があると分析された。
また、分離火薬は離陸216秒後に爆発したが、爆発後にフェアリング分離装置の作動が不安定となり、内部に不具合が生じ、分離に失敗した可能性もあるとした。
今回の分析は、羅老の遠隔測定情報、分離火薬起爆回路に関する地上試験、フェアリング分離試験と衛星分離後の衛星の運動特性に関するシミュレーションなどの結果を土台としている。李仁(イ・イン)委員長は、原因を1つに絞らなかったのは、羅老上段部の実物を確認できない以上、断定するには限界があったためだったと説明。次回打ち上げではフェアリングを正常に分離できるよう、考えられるすべての原因を問題点として提示したと述べた。その上で、2つの推定原因のうち強いて挙げるなら、分離装置内部の不具合の可能性が高いとの見解を示した。
羅老の打ち上げは昨年8月25日に行われた。調査委員会は同月28日に構成され、客観的な原因究明と今後の改善案を講じる作業を進めてきた。調査の過程では、羅老遠隔測定情報など5200件あまりの関連文書を検討したほか、韓国航空宇宙研究院と共同で計30回のシステム地上テストと380回の単位部品性能能テストを実施。昨年11月の中間調査結果発表では、フェアリング分離失敗の原因として、フェアリングの構造的問題と電気回路問題の発生の可能性を指摘した。
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