国内研究陣が開発したシルク人工鼓膜(提供写真)=(聯合ニュース)
国内研究陣が開発したシルク人工鼓膜(提供写真)=(聯合ニュース)
【水原9日聯合ニュース】カイコの繭から抽出したタンパク質を原料とする人工鼓膜を国内研究陣が世界に先駆け開発した。農村振興庁は8日、翰林大学医療院との共同研究により人工鼓膜を開発し、米国、日本、中国、欧州連合(EU)などへの特許出願を行ったと明らかにした。
 開発された人工鼓膜は、カイコの繭からシルクタンパク質を抽出し、透明なフィルム状にしたもので、手術時には損傷した鼓膜周辺の体液に溶けず、透明性や柔軟性など物理的性質が優れていると振興庁は説明した。また、表面が精密で滑らかなため音がよく伝わり、細菌やカビなどが繁殖しにくい。厚さは100マイクロメートルで、手術にも適した強度(10MPa)を持つ。
 農村振興庁関係者は「来年の臨床試験を経て、2013年には商用化が可能になる。養蚕農家の所得向上だけでなく国民の健康にも寄与すると期待している」と述べた。

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