釜山大学のキム・ボクギ教授=(聯合ニュース)
釜山大学のキム・ボクギ教授=(聯合ニュース)
【釜山26日聯合ニュース】韓国と日本の科学者が、新半導体素子の開発に応用可能な技術を世界で初めて究明した。
 釜山大学物理学科のキム・ボクギ教授は25日、東京大学のハロルド・ファン教授チームとの共同研究を通じ、不純物を添加したチタン酸ストロンチウム(SrTi03)薄膜で、二次元状態の電子において超伝導現象と量子振動状態が共存する現象を明らかにしたと発表した。
 一般的に、超伝導現象は電子間の相互作用が強まる領域で発生し、こうした現象を誘導するには多量の不純物を添加する必要がある。一方、量子振動現象は電子の相互作用が弱まり不純物が非常に少ない状態で起こるため、2つの現象は共存しないものと考えられていた。
 研究チームによると、SrTi03薄膜素子の成長条件を最適化し、高い電子移動度をそなえた量子井戸形態の金属体を作り、温度を370mK(絶対温度、零下272.63度)以下に下げると、抵抗がなくなる二次元超伝導現象をみせるという。
 超伝導現象を示す温度の下で磁場を強くかけると、抵抗が表れる量子井戸形態の相転移現象をみせ、再び二次元量子振動現象が発生することが明らかになった。
 この技術は、現在の半導体素子に代わる新素子開発に応用可能な中核技術で、次世代先端産業全般に活用できると研究チームは説明している。研究結果は科学専門誌「ネイチャー」に26日付で掲載された。

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