【ソウル9日聯合ニュース】政府と与党ハンナラ党が行政中心複合都市・世宗市の修正案推進に向け、本格的な総力戦に入った。与党は「年内の修正案策定、来年初めの終結」を目標に、今週から相次ぎ与党・政府・青瓦台(大統領府)接触を行い立場を調整していくとともに、国民の意見収集と説得、朴槿恵(パク・クネ)元ハンナラ党代表派の「親朴」系との接触など、多角的な対応を展開していく予定だ。
 党幹部は9日、聯合ニュースの電話取材に対し「世宗市をめぐる論争が長期化するのは望ましくない」と述べ、来年初めの事態終結に向け総力対応に出ると明らかにした。修正案策定のカギは政府が握っているだけに、与党・政府・青瓦台間の政策調整を経た上で早期に修正案をまとめるとともに、党レベルでも本格的な意見の取りまとめに入るとした。
 与党・政府・青瓦台は8日に鄭夢準(チョン・モンジュン)代表、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相、鄭正佶(チョン・ジョンギル)大統領室長、朱豪英(チュ・ホヨン)特命長官ら首脳部7人による会合を行い、ここで与党は世宗市推進加速化構想の糸口をつかんだという。ある会合出席者は、政府がまとめている代案が良いものだと示すためにも、迅速に代案を出さなければならないとの話が主だったと話している。
 与党と政府はこのため、対政府質問が終わり次第、準備過程を経た上で、今週末か来週初めにも与党・政府・青瓦台の高官協議会を開き、修正案の早期策定と今後の対応案についてつっこんだ立場調整を行う計画だ。
 政府も今週中に鄭首相を中心とする民官合同委員会が構成されるのを機に、速度を上げていく考えだ。与党としては、今週発足する世宗市世論収集特別委員会を通じ、本格的に所属議員や国民の意見をまとめていく。
 これとは別途に、李明博(イ・ミョンバク)大統領派直系をはじめとする親李系議員らも相次ぎ会合を持ち、世宗市問題解決に向け積極的に動いていく考えで一致しているようだ。
 ただ、与党のもう一方の軸を成す親朴系議員らは、世宗市原案を固守しており、世論収集に向けた特別委員会の構成にも懐疑的な立場だ。世宗市修正論をめぐる派閥対立が深まる可能性は高そうだ。朴元代表の報道官を務める李貞鉉(イ・ジョンヒョン)議員は「特別委員会が構成されても、親朴系議員らが参加することはないだろう。世宗市は国民との約束であり、信義の政治のためにも原案通り推進されるべきだ」と話している。

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