韓国側は27日の会議で、拉致被害者と捕虜問題の新たなアプローチ案を提示し、これを合意書に盛り込むことを提案した一方、北朝鮮側は今会談では秋夕(旧盆:10月3日)の南北離散家族再会問題だけを扱うとの立場を固守している。
会談消息筋によると、韓国代表団は同日の首席代表接触と3回の代表接触で、拉致被害者と捕虜を「特殊離散家族」に分類し、離散家族再会に組み込む従来の方法を脱却し、新たな形式の解決策を模索することを提案した。
会談関係者は「新たな形式」について、「具体性のある提案というよりも、今後この問題を新たに、重きを置いて議論していく意向を合意書に盛り込もうというもの」と説明している。また、「戦争時およびその後に生死を確認できない人々」(拉致被害者・国軍捕虜)の問題も合意書に必ず含めるべきとの立場だと述べ、こうした人々を離散家族リストに含め再会させる従来の方法では限界があり、根本的な解決に努めねばならないとした。
こうした立場の下、韓国代表団は北朝鮮に対し、「拉致被害者・捕虜問題を積極的に協議することにした」との趣旨の文言を合意書に盛り込むよう強調した。これに対し、北朝鮮は今会談での同問題の協議を拒否しているという。韓国代表団は、旧盆の再会ではこれまでの方法に従い、離散家族200人のリストに拉致被害者と捕虜20人を含める計画だ。
一方、今会談の最優先議題となる旧盆の再会については南北の意見の溝が大きくないため、会談最終日の28日までに調整が可能とみられる。
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