羅老号は25日午後5時に成功裏に打ち上げられたが、搭載した科学技術衛星2号が正常軌道に進入できなかった。2002年8月の開発開始からロケットシステムの開発を総括し、韓国初の宇宙ロケットを軌道に乗せるため苦心してきた韓国航空宇宙研究院の努力は実を結ばなかったことになる。
羅老号の中核技術とみなせるロケット1段目も、ロシアとの共同開発とはいうものの、実際には積極的な開発参与は難しかった。また両国の宇宙技術保護協定などにより、液体燃料エンジンロケットの技術移転も先の長い問題であることが改めて確認された。
このため政府は、1段目までを独自開発する航空宇宙技術の自立に焦点を当てた宇宙開発振興基本計画を今後本格化せねばならない。宇宙開発技術の自立度を独自評価した結果、国内宇宙センターの推進機関関連施設の設計や建設分野は、先進国にはるかに及ばないことが明らかになっている。関心が集まる液体エンジン分野では、全般的な技術レベルが宇宙先進国の6~7割と分析される。
一方、韓国航空宇宙研究院は、高エネルギー・高密度など物理的に優秀な性質を備えた推進体技術は85%水準、始動装置技術は80%水準と、一部技術は世界最高水準に迫っていると分析している。
これを受け、政府はひとまず中核技術の確保に焦点を当てて事業を進め、宇宙開発事業で確保した技術を土台に技術を自立化できるよう、衛星やロケットの推進スケジュールや戦略を再調整する方針だ。
また、大学の基礎技術研究への支援を拡大し、基幹・基礎研究能力を高める計画だ。2016年までの宇宙開発振興基本計画期間に、総額3兆6000億ウォン(約2710億円)の予算を投じる。
さらに羅老号に続き、韓国型ロケット(KSLV-II)の開発事業が本軌道に乗る。これは1.5トン級の実用衛星を地球低軌道に打ち上げられるロケットを開発するもので、2018年まで進められる予定だ。
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