映画『甘い嘘』に主演したパク・チニ「女優として順調に三十路を越えている」

コメディーとメロドラマのどちらでも自然な演技が可能な若手女優を挙げるとしたらだれだろうか。18日に公開されるロマンチックコメディー映画『甘い嘘』に主演した女優のパク・チニがその代表格といえるかもしれない。

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2日、ソウル・三清洞のカフェでインタビューに応じたパク・チニ（30）は、『甘い嘘』の主人公・ジホを演じる上で、何よりも誇張されたコミカルな演技のレベルを調節するのが大変だったと打ち明けた。彼女が目立たなければ映画が味気ないものになり、目立ちすぎても観客に負担を与えるため、そのバランスに悩んだ。監督と話し合いながら、女優パク・チニが演じるコメディーでなく、平凡な女性・ジホが愛する男性を手に入れるにいろんな“フリ”をする姿が必要だと気づいたという。

キャラクターと自身の似た面を探して演じる方だが、今回はジホの前向きな考え方が似ていた。「この映画の登場人物は社会では非主流で、ジホは仕事も恋もすべてうまくいかない状況でもポジティブな考え方をする女性です。私もやはり状況が悪くてもネガティブには考えない方ですね」

パク・チニは芸能界でも義理堅く人情味あふれる女優として有名だ。『甘い嘘』の最大の魅力として“アナログ的な感性”を挙げ、人間的な映画が好きだと語る言葉からも彼女の人柄がうかがえる。「世代が違っても基本的に通じる感情というものがあります。私は人間美、ヒューマニズムがある映画が好きで、そのような作品を見つけようと努力します。人間の根本的な面を無視する、あまりにもきつい映画はきらいです」

ここ数年は『恋愛術師』『出会いの広場』『宮女』など新人監督のデビュー作に主演してきた。新人監督とは現場で息を合わせていける部分が多く、それを長所に挙げた。監督と話し合いながら仕事を進めることが多くなったことは、彼女が作品の中心を支える女優に成長したことも意味する。

今回共演したチョ・ハンソン、イ・ギウ、キム・ドンウクは皆年下で、パク・チニもいつしか撮影現場では後輩を抱えるようになったが、女優として順調に三十路を越えていると語る。「みんな結構先輩扱いしてくれました（笑）。私はうまく30代を迎えたと思います。30歳を過ぎたという事実がそんなに悲しくもありませんし。俳優は役とともに年を取り、生きていくのがいいのではないかと思っています」