調査委員会は最終報告書で「2004年にサイエンス誌に掲載された論文もねつ造だった」との結論を出しているとされる。関係者の陳述やDNA指紋分析の結果などから、2004年の論文で作製したとされるES細胞は「偶然に起きた突然変異にすぎない可能性が高い」と判断したようだ。
また、黄教授チームが患者対応型ES細胞の再作製に6カ月間の猶予を求めることに対しては、「時間稼ぎ」とみなし受け入れない考えだ。
最終報告書はDNA分析写真などの補足データを含め150ページ以上の分量になる。黄教授チームがミズメディ病院などから1000個以上の卵子を受け取り実験に使用していた事実や、クローン犬スナッピーの真偽についても記述されているとみられる。論文の著者として名前が挙がっているソウル大学教授や研究員らのねつ造介入や責任の範囲などについても発表がありそうだ。ソウル大学は最終結果報告を基に、論文の共同著者らに対する処分を決定するという。
一方、検察は9日、黄教授チームの論文ねつ造問題に関連し、ソウル大学の調査委員会が提示する疑惑を優先的に捜査する意向を明らかにした。
黄教授チームに患者対応型胚性幹細胞(ES細胞)を作る基幹技術がないとされた場合、大検察庁が乗り出し数百億ウォンにのぼる研究費の使途を集中的に捜査する可能性が高い。基幹技術の存在が確認されれば、ソウル地検が黄教授が主張する「ES細胞すり替え疑惑」に捜査範囲を絞り捜査を開始することになりそうだ。
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