ジェネシスが先月、フランス南部ル・カステレで公開した「マグマGTコンセプト」は、「ラグジュアリー高性能車」の頂点を示すという現代自動車グループの宣言だ。ドアが垂直に開く「シザードア」によって一見ランボルギーニのスーパーカーを思わせるが、ボンネットからルーフへと続く流線型の曲線、そして「2本ラインのランプ」が、ジェネシスならではのデザインアイデンティティを堂々と表現している。
「マグマGTコンセプト」は、ジェネシスが今後10年間にわたって構築していく「パフォーマンス・ヘリテージ」の方向性を提示する作品だ。ジェネシスが追求する洗練された感性とモータースポーツ精神を、一つの哲学として集約した。実際にGTレーシングクラスへの参戦を目標に開発されたモデルでもある。「努力せずとも感じられるパフォーマンス」という哲学を基盤に、誇示や攻撃性ではなく、自信と優雅さから生まれる新たなパフォーマンス美学を強調したという。
起亜自動車が今年2月、スペイン・タラゴナで初公開した小型スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)「EV2コンセプト」は、起亜のデザイン哲学である「相反する概念の創造的融合」を前面に押し出した作品だ。電気自動車ブランドEVシリーズの末っ子にあたるモデルで、都市走行に最適化されたコンパクトなサイズながら、室内空間を自由に活用できる実用性をデザインに落とし込んだ。
特に、他のSUVではなかなか見られない「左右開放ドア」が目を引く。前席と後席のドアを左右に開く構造とすることで、開放感あふれる空間を実現した。後席シートを折りたたみ、前席シートを最大限後方に移動させることで、前席を多様に活用できるほか、前席ドアを開けてベンチ型の前席シートを左右に拡張することも可能だ。起亜の関係者は「起亜のラインアップの中で最も小さいが、最も活気に満ちたインテリアを備えた電気自動車になるだろう」とし、「モビリティの固定観念を打ち破る居住性と活用性を備えている」と説明した。EV2は来年初めに欧州で発売される予定だ。
今月5日、起亜が創立80周年記念イベントで公開した「ビジョン・メタツーリスモ」は、新たなモビリティ時代を迎え、ブランドの方向性とビジョンを提示する作品である。ビジョン・メタツーリスモは、ダイナミックな走行性能とゆとりある室内空間を融合させ、移動の概念を単なる走行から、休息とコミュニケーションへと拡張した未来志向のコンセプトカーだ。
1960年代の長距離旅行の魅力を再解釈し、運転の楽しさ、デジタル技術を活用した新たな体験、そして快適な休息空間などを盛り込んだ。エクステリアは、滑らかな面と幾何学的要素を反映し、未来的なシルエットを表現している。インテリアは、デジタルインターフェースと拡張現実ヘッドアップディスプレイを通じて、移動の瞬間を没入感あふれる体験へと変える空間として具現化された。車両に内蔵されたスマートガラスにより、実際の道路上に仮想グラフィックが重なって表示され、走行中でもさまざまな情報を立体的に確認できるようにしている。
完成車業界の関係者は「現代自動車グループの最近のコンセプトカーは、ダイナミックなモビリティ性能と人中心の空間を反映し、各ブランドのビジョンを示すことに注力している」とし、「現代自動車グループの10年後のデザインがどのように進んでいくのかをうかがい知ることができるモデルだ」と語った。
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