11日、韓国電力取引所によると、2023年の韓国国内AIデータセンターの総電力使用量は約13.5TWh(テラワット時)で、これは韓国ウルサン(蔚山)市全体の年間電力消費量に匹敵する。生成AI需要の増加により、2030年まで年間50%以上の急増が予想されているが、韓国の電力インフラ拡充は不十分な状況だ。
産業通商資源部が発表した「データセンターの首都圏集中緩和策」報告書によると、2029年までの新規データセンター需要だけで732カ所に上る。予想される所要契約電力(韓国電力が顧客に供給する義務のある電力)容量は4万9397MWに達する。この容量は、2022年に記録した最大の全国契約電力(9万4509MW)の52%に相当する。つまり、1年間に国家全体が使用する電力のほぼ半分をデータセンターに供給しなければならないという意味である。
このように、韓国ではAIは「電気を食べるカバ」と呼ばれている。エヌビディア(NVIDIA)が韓国に優先供給することにした GPU 26万枚を稼働させるには、1GW(ギガワット)の電力が必要で、これは原子力発電所1基分の容量に相当する。ChatGPT-3モデルだけでも、訓練のためにデータセンターを稼働させるには約1.3GWhの電力が必要だ。これは10万世帯が一日で使用する電力量にあたる。
国際エネルギー機関(IEA)によると、AIによる電力需要の急増により、2022年417GWだった原子力発電容量は2050年には916GWへと2倍以上に増加する見通しだ。このため、世界の主要競争国はAI、次世代半導体、電気自動車などの新成長産業に充てる電力供給源を確保するため、相次いで原子力産業の復活を宣言している。太陽光・風力など再生可能エネルギーを優先に掲げる韓国だけが、世界的な流れから外れているという指摘が出ている。キム・ソンファン気候エネルギー環境部長官は最近、新規原発2基に対する公論化を言及したが、公論化を口実に原発建設を白紙化しようとしているのではないかという批判もある。
タングク(檀国)大学のチョ・ホンジョン経済学科教授は、「世界各国がAX(AI転換)のために、運転を停止していた原発を再稼働させ、新規原発も増やしている」とし、「原発は国内電力供給を安定的に維持する基底電源という点で重要だ」と説明した。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 78

