大統領室のキム・ヨンボム政策室長はこの日の午後、ヨンサン(龍山)の大統領室で記者会見を開き、「ARMスクールは設計の専門人材を養成する半導体に特化した教育機関で、約1400人規模の最高クラスの設計人材を養成することになる」と述べて、「韓国国内のシステム半導体やファブレス分野の弱点を補完する決定的なチャンスになるだろう」と明らかにした。
韓国政府はARMスクールを設置する場所として、クァンジュ(光州)科学技術院(GIST)を優先的に検討していると明らかにした。半導体特性化大学院の指定と南部半導体ベルト構想とを連係させた教育・研究開発(R&D)の支援方案を共に検討しているとキム室長は説明している。AI未来企画のハ・ジョンウ首席は「韓国国内のAI半導体企業がARMの設計を広範囲に活用している」と述べ、「ARMスクールが設立されれば国内のシステム半導体の競争力が大幅に強化されるだろう」と説明している。
李大統領と孫会長のこの日の会談は、予定時間を超えて1時間10分間にわたり行われた。同日の会談には、孫会長と共にソフトバンクグループの子会社であり、ARMのルネ・ハース代表も出席した。キム室長は「李大統領はこれまでにブラックロック、オープンAI、エヌビディアなど世界をリードする企業との協力を通じて『AI3強国家』への跳躍を推進してきた」と述べ、「アジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議でも『AIイニシアチブ』を会員国の満場一致で採択させ、アジア・太平洋AIハブ国家としての地位を確保するなど、韓国のAI分野の力を海外市場に拡張させた初めての事例だ」と説明した。
李大統領は孫会長に対し「韓国は変革期ごとに孫会長から大きなインスピレーションを受けてきた」と述べ、孫会長は過去にキム・デジュン(金大中)政権当時に高速インターネットについて、ムン・ジェイン(文在寅)政権ではAIについて助言した事例に言及し、「李大統領は一にも二にもASI(超人工知能)に力量を集中すべき」と強調した。さらにASIを「人間より1万倍優れた超知能だ」として、「すべての国家や企業がASI時代に備えなければならず、特に国民のAIを利用する権利を基本権として保障しなければならない」と述べた。
孫会長はASIの実現のための4大条件として、エネルギー、半導体、データ、教育を挙げた。特に孫会長はデータセンターとエネルギーの確保が必須だと言及し、「韓国のAIについての国家ビジョンに比べてデータセンターの計画規模が小さすぎる」と指摘した。半導体メモリーの強みは韓国が絶対的に優位に立っていると評価し、「ASI時代にはメモリー中心の半導体需要が急増する」と言及した。また、「米国と韓国間のメモリー半導体の連携強化が韓国の国益とレバレッジの関係になる」と助言し、「半導体の設計能力を持つ国家が主導権を握ることができる」と述べた。
教育については、孫会長は投資対効果が最も高いと言及し、AI教育を拡大するためには李大統領の強力なリーダーシップが必要だと述べた。李大統領と孫会長はいずれも「AIを利用する権利は人間の基本権」という点で意見が一致し、李大統領は「AIの両極化を解消し、全国民がAIを利用できるようにし、さらに開発途上国への交渉権の保障を含めた国際的協力を拡大する」と明らかにした。
大統領室はソフトバンクグループとARMとの具体的な投資についての議論はなかったと明らかにした。キム室長は「今回の会談での政策室の重点目標はARMスクールの誘致で、了解覚書の締結により一定の成果を達成した」と述べて「世界のトップ企業が韓国で技術と人材を伝授するアライアンスモデルを構築することが政府の目標だ」と述べた。
キム室長は金融と産業の分離についての議論については「一般論としての金融・産業の分離ではなく、先端産業への投資をいかにして効率的に行えるかに焦点を置いて議論している」と明らかにした。
一方でキム室長はこの日、非公開対話の一部を伝えた。キム室長は孫会長が李大統領に対し「AI時代を導く責任のある強い指導者が必要であり、李大統領はすでに戦略を持っている」と評価したと伝えた。また、韓国のメモリーチップの競争力を絶賛し、米国とのメモリー半導体分野の連携強化を強く勧めたと付け加えた。ASI革命を具現するためには大規模なエネルギー供給網が必要だが、韓国の決定的な弱点はエネルギーだと指摘した。さらにASIは来年に「驚くべき成果」を見せると自信を表明した。
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