金建希被告(写真共同取材団)=3日、ソウル(聯合ニュース)
金建希被告(写真共同取材団)=3日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁で3日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻で、資本市場法・政治資金法違反、特定犯罪加重処罰法上のあっせん収賄の罪に問われた金建希(キム・ゴンヒ)被告の論告求刑公判が開かれ、金被告に絡む疑惑を政府から独立して捜査する特別検察官チームは懲役15年を求刑した。

 資本市場法違反とあっせん収賄罪については懲役11年と罰金20億ウォン(約2億1000万円)、追徴金8億1144万ウォンを、政治資金法違反については懲役4年と追徴金1億3720万ウォンをそれぞれ求刑した。

 金被告は2010~12年に輸入車ディーラー「ドイツ・モーターズ」の元会長らと共謀して同社の株価操作に関与し、8億1000万ウォン相当の不当利益を得た罪や、22年の大統領選で政治ブローカーのミョン・テギュン氏から計2億7000万ウォン相当の世論調査を無償で提供された罪、呪術師のチョン・ソンベ被告(逮捕・起訴済み)を通じて世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部(逮捕・起訴済み)からダイヤモンドのネックレスなど計8000万ウォン相当の金品を受け取った罪に問われている。

 特別検察官チームは、金被告が株価操作勢力と共にドイツ・モーターズの株価操作に深く関与したとの見方を示した。また、「宗教団体と結託し、憲法上の宗教分離原則を崩し、民主主義の根幹である選挙の公正性、代議制民主主義という国家統治システムを崩壊させた」と指摘した。

 続けて、求刑理由について「憲法の価値を侵害し、犯行を全面的に否認するなど反省の気配がなく、罪質が悪質である点を総合的に考慮した」と説明した。

 一方、金被告は最終陳述で「国民の皆さまに大きなご心配をおかけし、心より申し訳ない」と述べ、頭を下げた。

 判決公判は来年1月28日に開かれる。


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