ソウル市内のスーパーで販売されている輸入キムチ(資料写真)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
ソウル市内のスーパーで販売されている輸入キムチ(資料写真)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国のキムチの輸出額が今年過去最高を記録する見通しだが、輸入額も過去最高を更新し、貿易赤字が拡大するとみられる。

 関税庁の輸出入貿易統計によると、今年1~10月のキムチの輸出額は1億3739万ドル(約215億円)で前年同期(1億3467万ドル)に比べ2.0%増加した。輸入額は1億5946万ドルで同3.1%増加した。

 輸出額と輸入額がいずれも増加したため、キムチの貿易収支は2207万ドルの赤字となった。赤字幅は前年同期(2001万ドル)より10.3%拡大した。

 キムチの輸出額は昨年が1億6357万ドルで過去最高を記録した。2017年(8139万ドル)の2倍に上る。

 新型コロナウイルス流行後、健康への関心が高まったのに加え、韓国食品が注目を浴びるようになったことでキムチの輸出額は大きく増加した。22年の1億4812万ドルから23年は1億5560万ドル、昨年は1億6357万ドルと増え続けている。

 農林畜産食品部は今年もキムチの輸出額が過去最高を更新すると予想している。

 最大の輸出先は日本で、今年の輸出額は10月末時点で4755万ドルと前年同期比4.4%増加した。

 米国向けは3601万ドルで同5.8%減少した。米国は19年以降、キムチの輸出が最も増加した輸出先の一つだ。オランダ向け(797万ドル)も3.3%減少した。カナダ向け(763万ドル)は17.6%、オーストラリア向け(668万ドル)は0.9%、それぞれ増加した。

 物価高が長期化する中、価格が韓国産の半額以下の中国産キムチの輸入額も増加傾向にあり、韓国のキムチ産業の基盤を脅かしているとの指摘も出ている。

 昨年のキムチの輸入額は1億8986万ドルで前年比16.1%増加し、過去最高だった。

 今年も輸入額が増加した。キムチの主な材料のハクサイは昨年の異常気象の影響で価格が高騰し、今年も小売価格の月平均が例年に比べ高かった。

 輸入キムチのほとんどは中国産で、飲食店や加工食品会社で主に使われる。

 同部の関係者は「ハクサイの価格が上がったり下がったりしているが、ハクサイ価格が高いときに外食企業が国産よりも安い中国産キムチに切り替え、再び国産キムチには戻ってこない」と説明した。

 同部はキムチの輸出拡大で貿易赤字を減らす計画だ。宋美玲(ソン・ミリョン)長官は21日に開かれたキムチの日(11月22日)記念式で「政府はキムチ産業が未来の輸出型戦略産業として飛躍し、キムチが世界の食品市場で確固たるブランドとして定着できるよう努力する」と述べた。


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