22日、韓国クァンジュ(光州)地裁では午後2時から、過失が極めて重い傷害(重過失致傷)容疑で逮捕状が請求されている一等航海士A氏(40)と、インドネシア国籍の操舵手B氏(41)に対する令状実質審査が行われる。
A氏は同日午後1時43分ごろ、モッポ(木浦)海洋警察の留置場から護送車に乗り、出廷した。A氏は「携帯電話で何を見ていたのか」という取材陣の質問に対し、「少しだけネイバーを見ていた」と述べ、「正確に何回見たかは覚えていないが、1〜2回ほどだったと思う」と答えた。続けて「危険な水路だったのに、普段から自動航法装置を作動させていたのか」という質問には、「いいえ。直線区間でのみ自動航法装置を使い、変針点では手動で運航する」と説明した。
A氏は「この場を借りて、私の過ちによって驚かせ、けがをされた方々に申し訳ないと申し上げたい。特に妊婦の方がお一人いらっしゃったので、その方にはより申し訳なく思っている。赤ちゃんとともに無事に出産されることを祈っている」と頭を下げた。最後に「多くの方々にご迷惑をおかけして申し訳ない」と重ねて述べた。
黒い服装と帽子を着用したA氏は、眼鏡とマスクで顔を覆ったまま法廷に入った。A氏らは、今月19日午後8時17分ごろ、チョルラナムド(全羅南道)シンアン(新安)郡近くの海上を航行中に、スマートフォンを見ながら座礁事故を起こした容疑を受けている。
今回の事故では、乗客267人全員が救助されたものの、およそ30人の乗客が軽傷を負った。当時操舵室を担当していたA氏は、携帯電話を見ていて無人島と衝突する13秒前に危険を認識していたことが、海洋警察の調査で明らかになった。A氏は慌ててB氏に操舵指示を出したものの、事故を防ぐことはできなかった。B氏は「前方の監視は航海士の役割だ」と述べ、責任を否認している。海洋警察は、この2人以外にも、操舵室を離れていた60代の船長C氏について、船員法違反の疑いで捜査を拡大している。旅客船運航規定では、狭い水路を通過する際、船長は操舵室で直接船を指揮しなければならないとされている。
これに先立ち海洋警察は21日午後、事故当時の管制対応が適切だったかを確認するため、木浦広域海上交通管制センター(VTS)に捜査官を派遣し、現場調査を行った。当時勤務していた管制官3人を調べ、そのうち1人から任意提出された携帯電話のデジタル鑑識(フォレンジック)分析も進めている。事故当時、VTSは船舶の航路逸脱を感知する警報機能をオフにしていたことが判明しており、システム管理や対応が適切だったかどうかも捜査対象に含まれている。彼らの拘束の可否は、同日夜遅く決定される見通しだ。
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