19日、聯合ニュースによると、先月20日午前6時17分ごろ、釜山のある高校付近で一人の学生がけいれんを起こしているのを市民が発見し通報した。消防当局は16分後の午前6時33分ごろ現場に到着した。当時、学生は激しいけいれんなどてんかんの症状を示していたが、名前を呼べば反応する程度の状態だったという。
救急隊員は搬送段階の重症度基準(Pre-KTAS)で5段階中「緊急」に当たる2級に分類し、学生の症状を考慮して神経内科のある病院を中心に連絡を取った。しかし、広域応急医療センターであるヘウンデ(海雲台)ペク(白)病院、トンア(東亜)大学病院をはじめ、釜山大学病院、釜山白病院の4カ所はいずれも、小児神経科の当直診療が難しいという理由で受け入れを拒否した。
その後、救急状況管理センターが直接対応し、東亜大学病院、ヤンサン釜山白病院、海雲台白病院に加え、釜山大学病院、トンイ(東義)病院、コシン大学病院、さらにはキョンサンナムド(慶尚南道)チャンウォン(昌原)にある昌原ハンマウム病院など8カ所に要請したが、結果は同じだった。
その間、救急車の中では約1時間が経過し、学生は心肺停止状態に陥った。救急隊員は Pre-KTAS の分類を「蘇生」に該当する1級へ引き上げ、午前7時30分ごろ、当時もっとも近かったデドン(大同)病院へ向かった。心肺停止患者の場合、最寄りの病院は受け入れが義務付けられている。
しかし、病院の医療スタッフが学生の衣服を脱がせて精密に確認したところ、尾てい骨付近に深刻な外傷が見つかった。
学生は市民の通報以前にすでに大きなけがを負っていたと推定され、外傷は衣服の下に隠れていたため、現場では確認できなかった。学生はその後死亡し、遺族の要請により解剖は行われなかったとされる。
学生が適切なタイミングで救急室に入れなかった理由をめぐっては、解釈が分かれている。首都圏のある救急医学科教授は「救急隊員が病院側にどのように患者の状態を伝えたかが重要に見える」とし、「心肺停止の懸念がある状況なら、現場で気道挿管などの処置をしつつ、即時に搬送すべきだった」と指摘した。
特に、救急隊が外傷を発見できなかったため、病院側も患者の緊急性を十分に認識できなかった可能性があるという分析もある。
一方で、救急車内では救急隊員が外傷を発見することが難しかったため、まず救急室へ搬送することが重要だったという意見もある。今回の場合、患者は意思疎通が難しく、激しいてんかん症状を示していたため、衣服を脱がせて初めて外傷が分かった。
現場の救急隊員が患者の症状を正確に把握することが難しい状況だっただけに、人員や設備が整った病院へ優先的に搬送することが重要だという意味である。
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