韓国市場で存在感増すBYD、価格とサービス網でテスラに迫る＝韓国

韓国輸入自動車協会によると、10月時点における輸入車のEV（電気自動車）の登録数は6922台だった。米テスラが4350台と最大で、残りは中国のBYD（比亜迪）となった。1～10月の累積販売台数は、テスラ、ドイツのBMW、同アウディに続きBYDは4位につけている。

BYDは価格とサービス網を全面に打ち出し、韓国市場の拡大を加速している。韓国における、セダン「BYD SEAL DYNAMIC」の価格は4690万ウォン（約450万円）で、日本に比べ990万ウォン（約104万円）安価だ。

10月時点でBYDコリアは、展示場23か所とサービスセンター15カ所を運営しており、年内にはそれぞれ30カ所、25カ所に拡大する計画だ。韓国への進出から6カ月弱という点を鑑みれば、異例の速度だといえる。

BYDが韓国市場に注力する背景には、韓国の消費者の購買力が高くEVも積極的に受け入れていることが挙げられている。

また世界的に見ても、同社とテスラとの競争はより激しくなっている。中国市場が飽和状態になっていることから、BYDは海外進出に力を入れる。同社は1～9月期に世界で前年同期比10％増の296万台を販売し、世界トップを維持。一方でテスラは6％減の121万台にとどまった。