産業通商部は1日、今年10月の輸出額が595億7000万ドル(約9兆1700億円)と、昨年の同じ時期より3.6%増加したと発表した。これは5か月連続で前の年に比べて増加しており、10月期としては過去最高の実績だ。
秋夕の連休が10月の初めにあり、先月の営業日数は前の年に比べ2日減った22日にとどまったが、営業日数の影響を考慮した一日平均の輸出額は29億8000万ドル(約4580億円)で、前の年に比べて14%増えて過去最高値を記録した。
韓国最大の輸出品目である半導体の好況が続いたことが輸出増加をけん引した。同期間の半導体輸出は前の年に比べて25.4%増の157億3000万ドル(約2兆4200億円)を記録し、全体輸出に占める割合は26.4%に増加した。高帯域幅メモリー(HBM)やDDR5などの高容量・高付加価値メモリ半導体の強い需要により世界の半導体価格が上がり、輸出額が増加した。
海洋プラントを含めた船舶輸出は46億9000万ドル(約7220億円)で、前の年に比べて131.2%増加し、8ヵ月連続で輸出増加を維持している。また、国際原油価格の下落により苦戦していた石油製品の輸出(38億3000万ドル/約5900億円)も前の年に比べて12.7%増と持ち直した。コンピュータの輸出は9億8000万ドル(約1500億円)、石油製品は38億3000万ドル(約5900億円)で、それぞれ1.7%と12.7%増加した。
一方、米国の関税の影響を受ける自動車(55億5000万ドル/約8540億円)、自動車部品(15億2000万ドル/約2340億円)、鉄鋼(22億5000万ドル/約3460億円)などは輸出減少傾向を示した。
特に対米輸出は87億1000万ドル(約1兆3400億円)と前の年に比べて16.2%減少した。9大輸出地域のうちで唯一2桁台の減少を記録した。最大の輸出市場である中国への輸出も115億5000万ドル(約1兆7800億円)で5.1%減少した。対ASEAN輸出(94億ドル/約1兆4400億円)も、半導体を除いた大半の品目の輸出不振が影響し6.4%減少した。
韓国の10月の輸入額は535億2000万ドル(約8兆2400億円)で昨年より1.5%減少し、輸出額から輸入額を引いた貿易収支は60億6000万ドル(約9330億円)の黒字となった。今年の1月から10月の累積黒字規模は564億3000万ドル(約8兆6800億円)で、昨年の年間黒字518億4000万ドル(約7980億円)をすでに上回った。
昨年の輸出額が6838億ドル(約10兆5000億円)を超え、過去最高の輸出額を記録するかどうかもカギとなる。ことしの1月から10月の累積輸出額は5793億ドル(約8兆9000億円)で、残りの2カ月間に1050億ドル(約1兆6000億円)の輸出額を上げれば達成できる。
専門家らは、米韓の関税交渉が合意に達したことで輸出の不確実性が減少したことを受け、年間輸出実績は当初より良好になるものと見込んでいる。
スンシル(崇実)大学グローバル通商学科のク・ギボ教授は「全体的には世界への輸出が増加傾向を示しており、年間実績は悲観的な当初の見通しよりは良好だとみられる」と述べ、「下半期が上半期ほどでなければ、米国との関税交渉の合意の効果が出て予想より減少幅が少なくなったり、実績が改善される可能性がある」と予想している。
ソガン(西江)大国際大学院のホ・ユン教授は「今回の関税交渉の合意により、対外の不確実性が解消された側面はプラス要因だ」と述べ、「今後米国などの主要市場との相乗効果がどれほど発生するかについては見守る必要があるが、不確実性の緩和が輸出にプラスに作用するだろう」と評価している。
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