「教師が授業中に尹前大統領を侮辱」… 生徒が「政治的中立違反」で申告=韓国
「教師が授業中に尹前大統領を侮辱」… 生徒が「政治的中立違反」で申告=韓国
韓国の京畿道にある高校で、教師が政治的に偏った発言をしたとして生徒から訴えがあり、教育当局が調査を始めた。

 28日、京畿道教育庁などへの取材で、ある高校の生徒が地域の教育支援庁に訴えを起こしていたことが分かった。訴えは、A教師が授業中にユン・ソギョル(尹錫悦)前大統領を侮辱するような表現を使い、さらに大統領支持集会参加者を極右的なオンラインコミュニティーの会員、または特定宗教団体の信徒だと断定したというもの。

 さらにその生徒は、A教師が自分のSNSアカウントで特定の政治的主張を公に示し、実際に政治集会に参加した際の写真を投稿していたとも訴えている。

 教育支援庁はこれを受け、同日に学校を訪問。支援庁は、特定の政治家・政党への侮辱や一方的な擁護、授業に関係なく繰り返される意見表明、生徒に反論させない言動といった行為は、政治的中立義務に違反する恐れがあると指摘した。

 学校側はA教師に対して、校長が口頭で厳重に注意した。その際、問題視されたSNSの投稿はすべて削除するよう命じている。

 教育支援庁の関係者は、「今後、教師が政治的な中立と品位を保つための研修や教育を強化していく」と述べた。

 一方で、教師の政治的権利の尊重を訴える教員団体は、SNSの投稿を削除させることは、権利を侵害する過度な措置だと批判した。

 京畿教師労働組合側は、他者を侮辱したり、過激な内容を含んだりする投稿は許されないとしつつも、教師のSNS削除指示に反論した。労働組合は、勤務時間外に私的なSNSで発信する自分の意見表明は認められるべきだとの見解を表明し、「学校が個人のSNSを検閲し、教師に政治的中立を強いるのは不当だ」と訴えた。
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