板門店の共同警備区域(JSA、資料写真)=(聯合ニュース)
板門店の共同警備区域(JSA、資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】在韓国連軍司令部と韓国の統一部が韓国南東部・慶州で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の期間中、北朝鮮との軍事境界線にある板門店の特別見学を実施しない方針であることが20日、分かった。

 統一部の具炳杉(ク・ビョンサム)報道官は20日の定例会見で、「10月末から11月初めは統一部が実施する板門店の特別見学はない」と明らかにした。

 統一部は板門店への出入りを承認する権限を持つ国連軍司令部と調整し、「政策顧客」らを対象に特別見学プログラムを運営している。最近は毎日2回、1日計40人が参加している。

 今回の措置は国連軍司令部の要請で行われたとされる。政府消息筋は聯合ニュースに対し、「国連軍司令部の要請により、(統一部の)特別見学も中断することにした」と述べた。

 国連軍司令部と統一部がAPEC期間中、板門店の特別見学を実施しないのは、APECに合わせたトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)による米朝対話の可能性があるためとされ、注目される。

 トランプ大統領は2019年、板門店で金正恩氏と面会しており、今回も万一の状況に備えるための措置との見方がある。米CNNは政府内でトランプ大統領の今回のアジア歴訪中の米朝対話に関し非公式の検討が行われたと報じた。

 ただ、統一部と国連軍司令部は特別見学を中断する理由について、具体的な説明をしていない。 

 米朝対話の可能性よりは、多くの各国首脳が訪韓する時期に北朝鮮の突発的な行動で朝鮮半島の緊張が高まる可能性があり、板門店への出入りを規制するとの見解もある。


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