大屋根リングは2025年大阪・関西万博がロンドンの「クリスタルパレス」(1851年)や、パリのエッフェル塔(1889年)の後を継ぐために344億円をかけて建設した、2025年大阪・関西万博を象徴する構造物だ。日本産のスギとヒノキ、ヨーロッパ産のアカスギを水平梁と垂直柱を溝を掘って縦に交差連結する日本の伝統工法「ヌキ」を使って建てられた。
周囲2025m、直径615m、高さ20mに達する規模で、今年の3月に「世界最大の木造建築物」としてギネスブックにも登録された。2025年大阪・関西万博の開催中には、会場に通じる通路になり、風雨を避け、日陰を提供する憩いの場としての役割を果たした。大屋根リングの上部に造成された屋上散策路は、2025年大阪・関西万博の会場を一望できる展望台としても人気を集めた。
撤去された大屋根リングの木材は、昨年地震と豪雨により大きな被害を受けた石川県能登地方に新規建設する公共住宅の資材として無料で提供される予定だ。一部をバス停やあづま屋、ベンチ、欄干などの材料として使う案も検討中だ。
一部では和合と対話、希望のメッセージが盛り込まれた大屋根リングを全て残すべきだとの意見もある。ある市民団体が大屋根リングの撤去反対スローガンを掲げて行ったオンライン署名キャンペーンには13万人を越える人が参加した。大阪大学や関西大学など関西地域の7大学の総長らも共同声明を通じて、大阪府と市側に大屋根リング撤去の再検討を促している。
大屋根リングを設計した建築家の藤本壮介さんは、最近インタビューで「大屋根リングの撤去は大きな浪費で、『持続可能な万博』のコンセプトからも外れる」と述べて「2025年大阪・関西万博と大屋根リングに含まれたメッセージを伝説としてつなげる持続可能な解決策を探すための十分な議論がなされるべきだ」と強調した。
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