尹東柱は立教大在学中に「たやすく書かれた詩」など5編の詩を残した。記念碑には尹東柱の写真とともに、同校での様子などの説明文のほか「たやすく書かれた詩」の原文と日本語訳が刻まれた。
尹東柱の詩碑や記念碑は立教大の後に学んだ同志社大のある京都に集中しており、東京に記念碑が建立されるのは初めてだという。
立教大の西原廉太総長は除幕式で、「80年の歳月を経て尹東柱詩人が立教大に戻ってきた」と記念碑の完成を喜んだうえで、尹東柱の平和や命に対する教えを今後も伝えていくと誓った。
除幕式には尹東柱のおいの尹仁石(ユン・インソク)成均館大名誉教授も出席した。尹氏は京都には詩碑や記念碑があり、獄死した福岡にも尹東柱の詩を読む市民グループがあることに言及。立教大に記念碑が設置されたことで尹東柱をたたえる物理的な基盤がすべて整ったと評価した。
李赫(イ・ヒョク)駐日韓国大使は除幕式で、韓日国交正常化60年の年に設置された記念碑が尹東柱の文学と生涯をたたえる存在を超えて両国の和解や協力につながる懸け橋になることを願うと述べた。
日本による植民地時代に中国・北間島で生まれた尹東柱は、韓国・延世大の前身である延禧専門学校に通っていたが、1942年に日本に渡り、立教大や同志社大で学んだ。ハングルで詩をつくったとして同志社大在学中に治安維持法違反の疑いで逮捕され、44年に懲役2年の刑が確定。45年2月16日に福岡刑務所で獄死した。
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