8月8日、韓国人の大学生Aさんがカンボジアで遺体で発見された。Aさんは家族に博覧会に行って来ると言ってカンボジアに出発したが、Aさんが出発してから1週間後に、家族は犯罪集団から金を要求する連絡を受けた。家族はカンボジア大使館と警察に通報したが、誘拐犯との連絡が途絶えた。
Aさんはカンボジアのカンポト州にある犯罪集団「ボコルサン」のアジトの近くで監禁されていたことが分かったが、現地警察などによると、Aさんは拷問と激しい痛みによる心臓麻痺により死亡したことがわかった。
Aさんの遺体は2か月にわたり現地に放置されている状況で、韓国政府は遺体の送還を要請している。
警察ではAさんの出入国の経緯と犯罪被害の可能性について調査している。カンボジアで拉致や監禁などで捜査の協力を要請した件数は今年8月までに300件を越えた。
国民の力のナ・ギョンウォン議員室によると、カンボジアで逮捕された韓国人の数は2023年の3人から2024年には46人と15倍に増加し、今年の1月から7月には144人と、すでに去年の3倍を超えている。同じ期間の就職詐欺や監禁被害は252件で、2023年の14.8倍に達している。
そのほとんどが高収入を掲げた海外での就職詐欺に騙(だま)されて拉致された被害者であることが分かっている。犯罪組織は海外での就職のために渡航して来た人々に株式取引詐欺やボイスフィッシングのようなオンライン犯罪を強要し、これを拒否した場合には監禁や暴行を行っている。
過去には中国やタイ、フィリピンなどが犯罪危険国に挙げられていたが、最近はカンボジアが犯罪危険国として急浮上している。
韓国警察は国境を越えた犯罪に対応するために中国の公安と協力していて、タイとフィリピンには出張所を設置している。
これらとは異なり、カンボジアとは協力チャンネルの構築を拡大している段階だ。そのため、捜査と追跡についてカンボジア政府の協力を得ることは難しい状況だ。
カンボジアで韓国人の犯罪被害の懸念が広がり、外交部は先月17日にカンボジアのプノンペンなど一部の地域に対して旅行警報ステージ2(旅行自粛)および特別旅行注意報を発令した。
韓国政府は、渡航費などの先払いや高い賃金などの良い就業条件を提示している場合にまず疑うこととして、人員を募集している企業の担当者に会って直接話を聞いて業務内容を正確に確認すること、すべての契約事項をきちんと確認しないまま署名しないこと、必ず就業ビザの発給を受けてから出国することなどを要請している。
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