韓国警察、選挙法違反の容疑で前放送通信委員長を逮捕…出頭要請に3回応じず
韓国警察、選挙法違反の容疑で前放送通信委員長を逮捕…出頭要請に3回応じず
韓国警察は2日、公職選挙法違反などの容疑で、前放送通信委員長のイ・ジンスク(李真淑)氏を逮捕した。

 韓国メディア「聯合ニュース」によると、ソウル永登浦警察署は同日午後4時ごろ、ソウル市江南区大峙洞にある李氏の自宅付近で逮捕状を執行し、身柄を確保した上で、警察署へ連行した。

 警察は、李氏が先月27日午後2時の出頭要請に応じなかったことから、逮捕に踏み切ったとみられる。警察関係者は「李前委員長が3回以上出頭要請に応じなかったため、裁判所から逮捕状の発付を受け、逮捕に至った」と説明している。

 李氏の容疑は、公職選挙法違反と国家公務員法違反の2つだ。警察は、昨年8月の弾劾訴追案可決によって職務停止となっていた李氏が、9月に保守系YouTubeチャンネルに出演した際の発言を、公務員の政治的中立義務に違反するとみている。

 李氏は、「共に民主党や左派集団は、想像できることだけでなく、想像できないこともする集団だ」「保守の女戦士は本当にありがたい言葉で、偽の左派と戦う戦士たちが必要だ」などと述べていた。

 警察は、李氏が共に民主党を直接的に言及した発言について、当時大統領候補だったイ・ジェミョン(李在明)氏の当選を阻止する目的の事前選挙運動として、法的に問題があると判断した。

 韓国監査院はすでに7月、李氏の一連の発言を政治的中立義務違反として「注意」措置を出しており、共に民主党や市民団体からの告発も相次いでいた。

 これに対し李氏側は、警察が出頭を求めた先月27日は、国会で放送通信委員会設置法案に関する無制限討論(フィリバスター)が行われており、捜査に応じるのは不可能だったと主張。今回の逮捕は不当だと反発している。

 李氏の弁護人は同メディアに対し、李氏がフィリバスターの日程のため出頭できなかったと説明。不出頭の理由を文書と口頭で伝えたにもかかわらず逮捕状が執行されたとして、今回の逮捕は不当だと訴えた。

 警察は、李氏の取り調べを行った後、48時間以内に勾留請求を行うか釈放するかを判断する方針だ。
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