韓国で40代の死因の1位が初めて自殺になった。写真は「中央自殺予防センター」=(聯合ニュース)
韓国で40代の死因の1位が初めて自殺になった。写真は「中央自殺予防センター」=(聯合ニュース)
【世宗聯合ニュース】韓国統計庁は25日、2024年に死亡した人の死因に関する統計結果を発表した。1983年の統計開始以来、40代の死因の1位が初めて自殺になった。これまで自殺は10~30代の主な死因だったが、40代にまで広がった。自殺による死亡者数は1万4872人で2011年以来、13年ぶりの高水準となった。

 ◇死亡者数 新型コロナ収束で一時減も再び増加

 新型コロナウイルスが流行を繰り返す「エンデミック」という段階に入ったことで死亡者数は減少していたが、再び増加に転じた。

 2024年の死亡者数は35万8569人で、前年より6058人(1.7%)増加した。男性は19万1738人、女性は16万6831人だった。

 死亡者数は22年に統計開始以来最多となる37万3000人を記録し、23年には35万2511人に減った。

 死亡者数の増加は高齢化の影響だ。80歳以上の死亡者は昨年、全体の54.1%を占め、10年前より15.3ポイント増えた。

 ◇死因の1位はがん 前立腺・食道・膵臓がん増加

 死因の不動の1位はがんで、全体の24.8%を占めた。人口10万人当たりのがんの死亡率は174.3人で、前年より7.5人(4.5%)増加した。部位別では肺がん(38.0人)、肝臓がん(20.4人)、大腸がん(19.0人)、膵臓がん(16.0人)、胃がん(14.1人)の順で高かった。

 前年比では前立腺がん(9.7ポイント増)、食道がん(9.0ポイント増)、膵臓がん(6.7ポイント増)、子宮がん(5.0ポイント増)、乳がん(4.5ポイント増)などの死亡率が上昇した。

 韓国人の3大死因であるがん、心疾患、肺炎による死亡者は全体の42.6%を占めた。次いで脳血管疾患、自殺、アルツハイマー、糖尿病の順で多かった。

 ◇自殺死亡者数2年連続増加 40代でも死因のトップに

 自殺による死亡者数は1万4872人で、前年より894人(6.4%)増加した。2年連続の増加で2011年以来の高水準となった。

 自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)は29.1人で、1.8人(6.6%)上昇した。2011年に記録した31.7人以来の高水準となった。性別では男性が41.8人、女性が16.6人だった。

 経済協力開発機構(OECD)の年齢調整後(同じ年齢構成と仮定した場合の値)の自殺率では韓国が26.2人で加盟国の中で最も高かった。OECD平均は10.8人。

 年代別の死因は10代、20代、30代、40代で自殺が1位となり、50代以上はがんが1位だった。

 統計庁の関係者は「40代の死因の1位が自殺になったことに注目している」と述べた。

 40代の死因で自殺が占める割合は26.0%で、がん(24.5%)より多かった。23年にはがんが25.9%で自殺(23.4%)をやや上回っていた。経済活動の中核を担う40代が自殺を選ぶ背景には、10~30代に比べ経済的要因が大きいとの分析が出ている。

 10代の死亡者のうち、自殺が占める割合は23年の46.1%から昨年は48.2%に増え、30代でも40.2%から44.4%に増えた。


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