韓中外相が対面で会談するのは李在明(イ・ジェミョン)政権の発足後初めて。
会談と夕食会を合わせて3時間にわたった議論では、主に北朝鮮問題が取り上げられた。
趙氏は、韓国政府は対話と協力によって朝鮮半島非核化と平和の実現のための実質的進展を追求しているとし、北朝鮮の対話への復帰に向けた中国側の努力を要請した。
これに対し王氏は、中国側は朝鮮半島の平和と安定のために建設的役割を担うとしながら、意思疎通を続けようと応じた。
趙氏は夕食会後に記者会見を行い、朝鮮半島非核化問題について「(中国の)言及はなかったが、中国の対朝鮮半島政策に変わりはないという程度の話を交わした」と述べた。
今月初めに中国で開かれた抗日戦争勝利80年記念行事に合わせて行われた中朝首脳会談では非核化に関する言及はなく、「北朝鮮の核を容認しない」という中国の立場に変化があったのではないかと懸念されたが、変わっていないことを確認したという意味と分析される。
趙氏はまた、朝鮮半島の緊張緩和と非核化に向けた李在明政権の構想を説明し、中国が役割を果たすよう呼びかけた。
王氏は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)が今月初めに訪中したと述べたが、具体的な内容は共有されなかったという。
習近平氏の訪韓問題も主要議題となった。
会談結果はまだ公式発表されていないが、趙氏は記者会見で、習氏がAPEC首脳会議に合わせて訪韓することは「確実だと感じた」と伝えた。
王氏は、今年と来年に韓中両国が相次いでAPEC首脳会議を開催するのを機に韓中関係を発展させることは、中国にとっても重要な意味があると述べた。
趙氏は王氏に対し、APEC首脳会議開催前の訪韓を要請し、王氏は近いうちに韓国で会えることを期待すると答えた。王氏は10月に訪韓する可能性が高いという。
また、趙氏は韓米同盟を強固に発展させる一方、国益と実用に基づき韓中両国の「戦略的協力パートナー関係」の成熟した発展も推進するのが韓国政府の立場だと説明した。
王氏は、中国は韓国に対する友好政策の安定性と連続性を維持していくと強調。韓中戦略的協力パートナー関係をより高い水準へと発展させるために協力を続けるよう求めた。
趙氏はこのほか、中国が黄海上の韓国との暫定措置水域に構造物を設置した問題について問題提起し、中国側は韓中実務協議が順調に進んでいるとして、うまく管理しようとの立場を示した。
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