KTの少額決済被害、原因は仮想基地局を利用したハッキングか=韓国
KTの少額決済被害、原因は仮想基地局を利用したハッキングか=韓国
韓国通信大手KTのスマートフォン向け少額決済サービスで、不正利用による被害が相次いでいる。顧客が知らない間に高額なコンテンツなどを購入させられる手口で、ハッカーが仮想基地局を悪用していたことが明らかになった。

 9日、通信業界によると、KTは前日、韓国インターネット振興院(KISA)に侵害事実を届け出た際、被害地域一帯の加入者の通話履歴から「未詳の基地局ID」を発見した。届け出時点では、このIDは存在しないものだと説明した。

 これは、KTが管理する正規の基地局ではない未詳の基地局に、被害者が接続した事実を把握したことを意味する。ハッカーが一時的に仮想基地局を設置し、通信トラフィックを傍受した疑いがある。

 ハッカーは仮想基地局を通じて盗み取った被害者情報を利用し、被害者が就寝している深夜に、モバイル商品券の購入や交通系ICカードへのチャージといった少額決済を繰り返したとみられる。このような手口の犯罪は、韓国ではこれまで前例がないという。

 一方で、KTは同日、「個人情報ハッキングの状況はないことを確認した」と発表した。

 現在、科学技術情報通信省はKISAと民間専門家を含む官民合同調査団を立ち上げ、原因究明を急いでいる。また、京畿南部警察庁サイバー捜査隊も捜査に着手した。

 先月末から京畿道光明市や富川市、ソウル市衿川区など広範囲にわたる地域で発生した被害額は、現在までに約5000万ウォン(約530万円)に上ることが分かっている。
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